九重“夢”大吊橋の花壇管理、社会福祉法人に委託 障害者の働く場を創出、町職員の業務負担も軽減【大分県】

花壇に丁寧に水やりをする「ここのえ“夢”ステーション」の利用者男性=九重町田野の九重“夢”大吊橋

 【九重】九重町は本年度、町内田野の人気観光スポット「九重“夢”大吊橋」にある花壇の管理を社会福祉法人地域生活支援センターはぎの(日田市)に委託した。これまで町職員が担ってきた業務の負担を減らすとともに、障害者の働く場をつくるのが目的。今月上旬から作業を開始した。

 花壇は敷地内に2カ所あり、計63平方メートル。他にプランターが約40鉢ある。花を植えない冬季を除き、週に2、3回、各2時間ほど作業する予定。

 初日は同センターが運営する知的・精神障害者の就労継続支援施設「ここのえ“夢”ステーション」(同町町田)の利用者3人が集まった。職員から説明を受けると早速、花壇に水やりをしたり雑草を取り除くなどして汗を流した。

 花壇には季節の花々が咲き誇り観光客に好評だったものの、維持管理には苦労してきたという。町商工観光・自然環境課の吉光泰三課長は「利用者の活動の場を増やしたいと打診を受け、お願いすることになった。楽しみながら作業し、きれいな花壇を維持してほしい」と期待する。

 同センターは本年度、他に町隣保館(右田)、JR久大線引治駅(町田)の清掃業務も請け負った。ステーションの穴井靖彦センター長は「利用者はさまざまな作業に積極的に取り組み、喜びや達成感を感じてくれている。今後も少しずつ活躍の場を増やしていきたい」と話した。

© 有限会社大分合同新聞社