米、国連のイラン大統領追悼をボイコットへ=高官

Michelle Nichols

[国連 29日 ロイター] - ヘリコプター墜落事故で19日に死去したイランのライシ大統領を追悼する30日の国連行事を、米国はボイコットする予定だ。米政府高官がロイターに明らかにした。

国連総会は、死亡時に国家主席だった世界の指導者について追悼行事を行うのが慣例となっている。30日の行事ではライシ氏についての演説が複数行われる見通し。

米高官は匿名を条件にロイターに対し、「われわれは、いかなる立場でもこの行事に出席しない」と明言。「国連はイランの国民と共にあるべきであり、国民を数十年にわたって抑圧した者を追悼すべきではない。ライシ氏は1988年に政治犯数千人を超法規的に殺害するなど、数々の恐ろしい人権侵害に関与していた」と述べた。

米国務省は20日、ライシ氏死去を受けて「公式な哀悼の意」を表明し、議会共和党の一部から強く批判された。一方でカービー米大統領補佐官は同日、ライシ氏が「血塗られた手」の人物だったのは疑いがないと述べている。

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