【新華社昆明5月30日】中国雲南省楚雄イ族自治州の楚雄イ族刺繡（ししゅう）デジタル文化産業園・イ族刺繡製品交易センターでこのほど、イ族の刺繡が施されたひだ付きスカート「馬面裙」の発表会が開かれ、正式に発売を開始した。
「馬面裙」は中国の伝統衣装の代表格で、今回発売された馬面裙は、楚雄イ族刺繡製品デジタルIDトレーサビリティ・システムの第1号製品となる。スカート全てに個別のIDタグが取り付けられ、近距離無線通信（NFC）チップや2次元バーコードなどの偽造防止認証システムを採用して、正規品としてのトレーサビリティを確保している。消費者はバーコードを読み取ると、製品の製造工程、原材料の調達元、伝統工芸の歴史などを確認できる。
山奥で誕生した楚雄のイ族刺繡はここ数年、世界へ販路を広げている。昨年、同自治州のイ族刺繡産業は生産額10億元（1元＝約22円）を達成し、5万7千人の雇用を創出、農家の増収と農村振興を促進する重要な道筋となっている。（記者/王安浩維）
