「吉備沃野」の多彩な表情見て 岡山、フォトコン作品展が開幕

「吉備沃野」のさまざまな表情を捉えたフォトコンテストの作品

 岡山県がJR岡山駅東口からの撤去を進めているモニュメント「吉備沃野(よくや)」を題材にしたフォトコンテストの作品展(NPO法人音楽の砦(とりで)主催)が29日、岡山市北区内山下のルネスホールで6月2日までの日程で始まった。

 吉備沃野は2001年、県が新千年紀(ミレニアム)の記念事業として設置。床面にアカマツや備前焼などを敷き詰めた大型円形作品で、外周に当時の全78市町村の名を刻んだ青銅を配している。撤去は岡山市の路面電車乗り入れ事業に伴う対応で、6月下旬にも作業を終え、その後に廃棄する予定。

 作品展には県内の29人から寄せられた写真全84点を展示。同じく撤去対象となっている「ピーコック噴水」を重ねた多重露光写真の最優秀作品をはじめ、雨に濡れた備前焼や青銅が街灯できらめく様子を収めたり、魚眼レンズでダイナミックに捉えたりした力作が並ぶ。

 訪れた人(90)=岡山市北区=は「待ち合わせ場所として長年親しんだ吉備沃野の多彩な表情を楽しめてうれしい」と話した。

 入場無料。午前10時半~午後6時半(最終日は午後4時まで)。問い合わせは音楽の砦(086―250―6590)。

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