池袋暴走事故 遺族男性が受刑者と初めて面会 「再発防止の集大成」

5年前、池袋で起きた暴走事故で妻と娘を失った遺族の男性が、服役中の受刑者と再発防止に向けた話し合いのため、5月29日、初めて面会しました。

2019年4月、豊島区東池袋で車が暴走し、松永真菜さんと娘の莉子ちゃんが亡くなったほか、9人が重軽傷を負った事故では、車を運転していた飯塚幸三受刑者が、過失運転致死傷の罪で禁固5年の実刑が確定しています。

亡くなった真菜さんの夫の松永拓也さんら遺族は5月29日、関東にある刑務所を訪れ、飯塚受刑者と初めて面会しました。

松永さんが「再発防止の観点から世の中の高齢者や家族に伝えたいことはあるか」と質問すると飯塚受刑者は…

「早く免許を返すように伝えてください」

この面会は、被害者や遺族が受刑者に心情を伝えられる制度を利用したやりとりで実現したもので、法廷の外で言葉を交わすのは初めてということです。

面会を終えた松永さんは、「この面会が再発防止のための集大成だととらえている」と思いを語りました。

松永さん:「私にとってこの面会は2019年に起きた池袋暴走事故の集大成。彼の言葉をヒントにして、同じような加害者、被害者や遺族を生まないためには、自分たち1人1人に何ができるかをぜひ考えていただきたい」

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