【竹橋】丸紅ギャラリー 企画展「和フリカ―第三の美意識を求めて―」のアート作品の魅力

現代アーティスト、セルジュ・ムアング、日本で初の個展開催

丸紅ギャラリーで開催中の企画展「和フリカ―第三の美意識を求めて―」[2024年5月8日(水)~6月8日(土)]を見て来ました。

パリを拠点に活動するカメルーン出身の現代アーティスト、セルジュ・ムアングの日本で初めての個展です。

日本の伝統工芸アフリカの精神的なモチーフが融合して生まれたムアングのアート作品の不思議な魅力。その根源に日本とアフリカの文化的親和性があることを感じさせてくれる「第三の美意識」へと誘われる展覧会です。

出典:リビング東京Web

和フリカ着物《"トーグー"振袖》

アフリカの布でつくられた《"トーグー"振袖》です。トーグー布は、カメルーン北西部のバメンダ高地の王族が冠婚葬祭に着用していた織物だそうです。

王族の威厳を感じさせる手刺繍伝統的文様鮮やかな色彩で表現され、着物のフォルムに自然に収まっています。異なる文化の意匠自然に取り込むことが出来る着物のフォルム「第三の美意識」への可能性を感じさせる作品です。

出典:リビング東京Web

漆彫刻《お供え》

漆彫刻《お供え》は、漆職人の大河原勝氏とコラボレーションした最新作で、本展で初公開の作品です。もとは70年ほど前のファング族の彫刻で、パリ郊外のムアングの家の玄関先に38年間立っていたものだそうです。

顎を引き敬虔な面持ちで、神の御前に座し、両手を胸の前で合わせて何かを差し出すような、あるいは受け取るような姿。緑の漆塗り西アフリカの彫刻では珍しい色とのこと。

自然の中で、神である造物主の恩寵を受けとった人間が、信仰心と感謝・報恩により神の恩寵他者へ分け与えて行く。

そしてまた再び神へお返しをして行く姿に見えて来ました。

「お供え」という何かを捧げる姿に、造物主である神人間を繋ぐ愛のエネルギーが宇宙を循環しているというイメージが浮かんで来る作品です。

出典:リビング東京Web

漆彫刻―西アフリカのマスク

西アフリカの部族神聖な儀式で使う伝統的なマスク緑色の漆や黒漆の光沢が重厚感を与えています。最初から漆塗りのマスクであったかのよう馴染んでいる艶と輝きです。

出典:リビング東京Web

インスタレーション《ブラッド・ブラザーズ(血の兄弟)》

平たい頭に顔いっぱいの大きな目が、遮光器土偶 (しゃこうきどぐう)を思わせるインスタレーション《ブラッド・ブラザーズ(血の兄弟)》

もとはカメルーン南東部のバカ・ピグミー族の職人により彫られたスツールだそうで、村長を悪霊から守り、一族の繁栄を保証するものでした。

朱漆で滑らかに仕上げられた光沢のある全身「森の守護者」の不思議な存在感とパワーを感じさせます。

出典:リビング東京Web

第三の美意識を感じて―和とアフリカの美の融合

丸紅ギャラリー、企画展「和フリカ―第三の美意識を求めて―」は6月8日(土)まで。

日本とアフリカの文化的親和性から生まれたムアングのアート作品から「第三の美意識」を感じてみてはいかがでしょう。丸紅ギャラリーのコンセプトである「古今東西の美が共鳴する空間」という言葉を表現したような展覧会です。是非お出かけください。

ミュージアムグッズ

ミュージアムグッズは、展覧会にちなんだ作品の和紙フレイクシール(5枚入り)(460円)、クリアファイル(550円)を購入。

展示作品のシールはアニメのキャラクターグッズのような可愛らしさです。

出典:リビング東京Web

イタリアン・レストラン VERTERRAZA

丸紅ギャラリーと同じフロアにあるイタリアン・レストラン VERTERRAZA

展覧会にちなんだメニュー、白身魚と京野菜のハリッサ焼き~カルトッチョ~、スープ+パンorライス付(1‚680円)、ココナッツ香る焼きパンナコッタ~桜のソース~(480円)をいただきました。

ハリッサは、アフリカ・地中海付近で好まれている唐辛子ペーストでエスニックな風味。白身魚と京野菜のハリッサ焼き~カルトッチョ~は数量限定です。

※メニュー提供期間:2024年5月8日(水)~6月8日(土)

営業時間:11:00~22:00(LO Food 21:00/Drink 21:30)

電話:03-6810-0350

定休日:土曜、日曜、祝日、年末年始

※ギャラリー開催時 土曜営業 11:00~17:00

出典:リビング東京Web
出典:リビング東京Web

〇丸紅ギャラリー

URL:https://www.marubeni.com/gallery/

住所:東京都千代田区大手町一丁目4番2号 丸紅ビル3階

開館時間:10:00~17:00(入館は閉館の30分前まで)

休館日:日曜日、祝日、年末年始、展示替期間 ※その他、ビルの休業日に準じます。開館日は丸紅ギャラリーHPでご確認下さい。

交通:地下鉄「竹橋駅」3b出口より徒歩2分(東京メトロ東西線)、地下鉄「大手町駅」C2b出口より徒歩 6分(東京メトロ千代田線)、地下鉄「神保町駅」A9出口より徒歩 7分(東京メトロ半蔵門線・都営地下鉄新宿線・三田線)

※駐車場はありません。近隣の有料駐車場をご利用いただくか、公共交通機関をご利用ください。

入館料:一般:500円

※高校生以下、障がい者とその介助者1名は無料

※着物・浴衣など、和装でのご来館の方は無料

※入館料は全額、社会福祉法人丸紅基金に寄付されます。

※現金利用不可。交通系IC、クレジットカード、QRコード決済などキャッシュレス決済をご利用ください。

〇企画展「和フリカ―第三の美意識を求めて―」

会期:2024年5月8日(水)~6月8日(土)

※本展期間のみ、世界の民族衣装でご来館の方は無料

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