足立区“治安悪い”イメージ払拭へ 「ワケあり区、足立区。」始動

突然ですが「足立区は治安がいいと思いますか?」。昨年度、足立区が行った調査で「はい」と答えたのは区民が59.5%でしたが、区外では、わずか7.4%で、大きな差が出ていました。足立区は「治安が悪い」といったマイナスイメージを払拭しようと、「ワケあり区、足立区。」として、魅力を発信する取り組みをスタートさせます。

あなたは、足立区にどんなイメージを持っていますか?

「足立区はね~乱暴っていうイメージもあるでしょ」「治安悪いみたいに言いますよね。足立区に行く機会がないので、そういうイメージ持っているだけ」「私は生まれてから品川だけど、(足立区に)行ったこともないし、やっぱりイメージ的にはダークなイメージ」

一方、足立区民の実感は…。

「やっぱり住みやすいし、物価も安くて、割と物騒ではない。前はあったけど、最近は治安もしっかりしてきたかなと」「きれいですよね、今は。きれいでいいと思いますよ。こんなにお店もいっぱいあるし」「私はここで育ったんですけど、こんな所でちょろちょろしてたらすぐチンピラにぶっ飛ばされちゃったり、とんでもない街だったんで。今は、そうじゃなくて。いや~平和な街ですね」

区内と区外で、対照的な声が聞かれる足立区のイメージ。昨年度、足立区が行った調査でも同様の結果が出ていて、「治安が良いと思う」という回答が、区民は59.5%でしたが、区外では、わずか7.4%で、大きな差が出ていました。

このイメージのギャップを解消しようと、新たに足立区が取り組むのは…『ワケあり区、足立区。』

足立区の「住みやすさ」や「子育てしやすい」など、区民から聞いた、区内に住むそれぞれの理由を載せたポスターなどを制作し、鉄道広告やSNSなどで プロモーションを展開するということです。

区の担当者:「実際に足立区で暮らして、楽しく過ごしている方たちのリアルな声を外に発信していくことで、足立区のリアルを広く広く外に伝えていきたいと考えております」

今回のプロモーションをきっかけに、「なんとなく」抱かれている足立区のマイナスイメージの払拭を図るということです。

足立区が、マイナスイメージの払拭に力を入れる背景としては、「治安が悪い」というのが、過去の話にも関わらず、区外では過去の話になっていない部分にあります。4年連続で23区ワースト1だった刑法犯認知件数も、ピーク時から8割以上減少し、それに伴い「治安が良い」と思う区民の数も増えています。

ではなぜ、足立区に悪いイメージがあるのでしょうか?区の調査によると、最も多い割合を占めた理由が、「なんとなく」や「メディア等の情報」だということです。「なんとなく」で悪いイメージが続いてしまっているんですね。

足立区はこうした影響もあって、足立区を誇りに思う区民の割合も減ってきてしまっているとしていて、区としては、この状況を放置してしまうと、区民や事業者が流出する恐れや、街の活気や魅力が失われてしまうのではないかと懸念しています。

こうした背景があり、今回、新たな取り組みで、マイナスイメージ払拭を図る足立区ですが、目標として、「足立区のイメージが良い」と答える区外の人たちを、区政100周年となる8年後の2032年度までに、50%に持っていきたいとしています。

「百聞は一見に如かず」良いイメージを持っていない人は、一度、足立区を訪れてみるものいいかもしれません。

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