高野洸「心が強いところがすてき」、井頭愛海「真っすぐで一生懸命なところにひかれた」――「過保護な若旦那様の甘やかし婚」インタビュー

主演を高野洸さん、ヒロインを井頭愛海さんが務める連続ドラマ「過保護な若旦那様の甘やかし婚」がMBSドラマ特区枠にて絶賛放送中。

「comic tint」(講談社)で連載中の超人気漫画を実写ドラマ化した本作。浅草の老舗「染谷旅館」でひたむきに板前修業に励む鶴岡依音(井頭愛海)は、幼い頃に先代の板長だった父を亡くし、悲しみに暮れていたところに光を与えてくれた若旦那・染谷雪斗(高野洸)を尊き“推し”とあがめ、美しく仕事熱心な姿を見て、ひそかに思い続けていました。

そんなある日、若旦那の縁談のうわさを聞き、ショックを受けるも「板前としてお役に立てるよう修業を頑張ろう!」となんとか気持ちを切り替えた依音でしたが、銭湯から帰ろうと外に出ると待ち伏せする雪斗の姿が。さらに、思いがけず2人で依音の部屋へ行くことに。職場では冷静沈着で憧れの的の雪斗だが、けなげでピュアな依音の前では気持ちを抑えきれず…。10年来の思い人との密会にうれしくも戸惑う依音でしたが、翌日の朝に大旦那・染谷和寿(大和田伸也)や専務・雉真怜(後藤大)の前で雪斗から突然のプロポーズを受けてしまいます。老舗旅館の若旦那と板前修業中のピュア女子の、過保護で甘々な“溺愛”新婚生活に注目です。

TVガイドWebでは、浅草の老舗「染谷旅館」の若旦那・染谷雪斗を演じる高野洸さんと、幼い頃から雪斗に恋心を抱いている板前修業中のピュア女子・鶴岡依音を演じる井頭愛海さんにインタビュー。お互いの印象やドラマの制作秘話について伺いました。

――出演が決定した時の心境をお聞かせください。

高野 「何度か出演させていただいたドラマ特区での主演が決まった時はうれしく、光栄に思いました。若旦那である雪斗の演技にかかっているなと感じる作品だったのでハードルの高さを感じましたが、頑張って仕上げていこうと思いました」

井頭 「原作を読ませていただいたらとてもかわいらしいお話で、自分自身が役に近い部分がたくさんあり、早く依音を演じたいなと思いました。今までラブストーリーを演じたことがなかったので、新たな挑戦ができるのもうれしかったです」

――お二人は初共演ということですが、お互いの印象をお聞かせください。

高野 「最初にお会いしたビジュアル撮影の時に積極的に話しかけてくださったので、とても感謝しています。撮影が始まってからはたまに関西弁でお声がけしてくれたので、緊張することなく会話することができました」

井頭 「真面目で、物事に対して真剣に向き合われていて、そんな姿に『私も頑張らなきゃ!』とパワーをいただきましたし、何よりも雪斗と一緒で、優しくて包容力のある方だなと思いました。あまりにも優しすぎて『気を使わずもっと素で接してください(笑)』と言ってしまったこともありましたね(笑)」

高野 「そうおっしゃってくださった時は本当にありがたかったです(笑)。お芝居をしていく上で助けられました!」

井頭 「そうだったんですね(笑)。私もその優しさに助けられた部分がたくさんありました」

――演じた役どころについて教えてください。

高野 「小さい頃から旅館の跡取りという環境で育ち、できる男でイケメン、従業員からも信頼されているすてきな若旦那ということで、総じて格好いい男性。そんな雪斗の唯一の弱点が依音を甘やかしてかわいがりすぎるところで、そこが物語を進めていく重要なポイントだと思っています」

井頭 「板前修業をしている依音は、真っすぐでピュアで何事にも一生懸命。小さい頃に両親を亡くした過去があるので、人一倍頑張っていて、純粋さの中にも力強い心(しん)がある女の子です」

――撮影を終えてみて、いかがでしたか。

高野 「ハードであることを覚悟して撮影に臨んだので、終わった時はとても達成感がありましたし、『終わったらおすしを食べるぞ!』とご褒美を設けて頑張りました!」

井頭 「まず撮り終えたことにホッとしています。どのシーンも監督がこだわりを持って演出してくださったので、奇麗な映像作品として残っていると思っています。早く仕上がった映像が見たいです」

――撮影で大変だったところを教えてください。

高野 「すべてのシーンに時間をかけ、こだわって撮影しているところが大変なところでもありました。なので、いろいろと仕掛けも多かったです。例えば第1話だと桜がたくさん登場するので、それを奇麗に見せるためにさまざまな工夫がありました」

井頭 「風が吹くとNGだった撮影があったのですが、どうしても風が吹いてしまってなかなかタイミングが合わず…。その撮影は結構大変でした。でも、監督がそれだけこだわって作ってくださっているので、その期待に応えられるように頑張りました」

――若旦那や板前見習いを演じるにあたり、心掛けたことをお聞かせください。

高野 「若旦那としての所作や立場をしっかりと意識しました。セリフについても普段は自分が使わない言葉が入っているので、不自然にならないよう探りながら演じました」

井頭 「雪斗に対して、どれだけうそなく依音になって感情を出せるかを気をつけました。板前を演じるにあたっては、ロケ先である旅館の板前さんが実際に教えてくださったので、いかに体になじませられるかを意識し、きびきび動くよう心掛けました」

――甘やかす、甘やかされるという役どころで、苦労したところはございましたか。

高野 「僕は苦労の連続でした(笑)。ラブシーンならではの撮り方やアドバイスもたくさんいただけたので、苦戦しながら雪斗を作っていきました」

井頭 「キュンとするシーンでも、それまでの間だったり見せ方だったりさまざまな工程があって、こんなに大変なんだなとあらためて感じました。私の演じる依音の視点で物語が進んでいくので、いかに視聴者の皆さんへ一緒に感じてもらえるかを意識し、悩みながら挑みました」

――キュンとするシーンがたくさんある作品ですが、実際に撮影していてキュンとしたお気に入りポイントを教えてください。

高野 「依音が桜を見てはしゃぐシーンです。すてきな流れでそのシーンに突入するので。依音が子どものようにはしゃいで愛らしい雰囲気だったのが印象に残っています」

井頭 「雪斗の眼鏡に関するシーンがお気に入りです。依音との距離が縮まり、依音が雪斗の眼鏡を外すシーンは特にキュンとするポイントです」

――共演者の皆さんとの印象に残ったエピソードをお願いいたします。

高野 「雪斗の父親・染谷和寿を演じる大和田伸也さんとたくさんお話をしました。僕が旅行について質問をしたら、思い出に残った場所や番組で行ったおすすめスポットなどを教えてくださいました」

井頭 「染谷旅館の仲居頭・藤川須磨子を演じる小林綾子さんとは、私の映画デビュー作ぶりの共演でした。本作で久しぶりにお会いして『大きくなったね』とお声がけいただき、こうしてまた一緒にお仕事できたことがとてもうれしかったです」

――和服姿での撮影が多かったと思いますが、あらためていかがでしたか。

高野 「最初の2日間ぐらいは普段使わない筋肉を使っているような疲労感があり、『これはなかなか疲れそうだ』と思っていたのですが、そこを過ぎたらなじんできたのか、とても姿勢がよくなりました。和服のおかげで矯正された感じです(笑)」

井頭 「着物だけでなく小物や帯締め、バッグなどすべてがかわいらしいものばかりで、それを毎回着られるのがうれしかったです。和服を着て動くと『肩が重いな』と最初は思いましたが、それを忘れさせてくれるぐらい素晴らしい衣装でした。私も高野さんと一緒で、その期間は姿勢がとてもよくなり、徐々に肩こりが改善されていきました(笑)」

――ご自身が演じたキャラクターについてお伺いします。高野さんは雪斗のどんなところが好きですか。

高野 「守りたいと決めたものを何かを犠牲にしてまで絶対に守っていく強さです。格好いいところはいろいろありますが、心が強いところがとてもすてきなので僕も見習いたいです」

――井頭さんはいかがですか。依音のどんなところが好きですか。

井頭 「原作を読んだ時に『なんてかわいい生き物なんだ!』と思い、依音の無邪気で真っすぐで一生懸命なところにひかれました。依音のいいところは物語のキーになってくるので、より意識して演じました」

――本作の舞台が浅草ですが、お二人の中でズバリ浅草と言えば何でしょうか。

高野 「最初に思い浮かぶのはやっぱり雷門やスカイツリーですね。浅草は和の文化を大事にしている街という印象です。浅草に撮影に行くと海外の方がたくさんいらっしゃる人気の観光地なので、日本人として誇れる街だなと思いました。日本文化を楽しんでくださるのはうれしいですよね」

井頭 「日本の趣がある街というイメージです。最初に浅草に行ったのがバラエティーのロケで、その時に乗った人力車がすごく印象的でした。浅草はウナギなどのたくさんのおいしい食べ物とともに昔ならではの日本の雰囲気が楽しめる街です」

――本作に“推し”というワードが出てきますが、お二人にそういった存在があれば教えてください。

高野 「僕はカードのコレクターなのでカードを溺愛しています(笑)。小学生の頃からキラキラしたカードが大好きなので、推しはカードですね(笑)」

井頭 「妹と弟がいるのですが、プレゼントを買い与えて激愛しています。今は思春期で、プレゼントを渡した時だけ話してくれます(笑)。その思春期を乗り越えて、またいつか『お姉ちゃん! お姉ちゃん!』と言ってもらえる日まで頑張りたいと思います(笑)」

――キーアイテムとしてコンペイトーが出てきますが、お二人が雪斗と依音に甘いお菓子をすすめるとしたら何を食べてもらいたいですか。

高野 「雪斗はたくさんおいしいものを食べていそうですが、僕はいちご大福が大好物なので一緒に食べたいですね!」

井頭 「少し豪華でかわいらしいパフェスイーツをおすすめしたいです。学生時代にみんなが食べていたようなはやりのものを依音は食べていなさそうなので、奮発しておいしいパフェを食べてほしいです」

――最後に、番組を楽しみにしている視聴者へメッセージをお願いします。

高野 「本作を見ている方々の癒やしになれたらうれしいです。スタッフやキャスト全員がこだわり、全シーン全カットをとても奇麗に作り上げました。ぜひ華やかな雰囲気に浸ってお楽しみください」

井頭 「とてもかわいらしく、ただただ幸せな空間が広がっているドラマです。依音の目線で雪斗のキュンキュンをたくさん味わえる作品になっていますので、ぜひ依音の気持ちになってドキドキで幸せなたくさんのひとときをドラマを見て過ごしていただけたらうれしいです」

――ありがとうございました。お二人が演じる雪斗と依音のキュンな展開、楽しみにしています!

【プロフィール】

高野洸(たかの あきら)
1997年7月22日生まれ、福岡県出身。B型。2009年にDream5にてデビュー。14年に妖怪ウォッチ「ようかい体操第一」で「輝く!日本レコード大賞」と「NHK紅白歌合戦」に出場。主な出演作にミュージカル「ROCK MUSICAL BLEACH 〜もうひとつの地上〜」(16年)、ミュージカル「刀剣乱舞」シリーズ(17〜23年)、舞台「『ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-』Rule the Stage」シリーズ(19〜23年)、舞台「キングダム」(23年)、ドラマ「KING OF DANCE」(読売テレビほか)、「美しい彼」(MBSほか)などがある。現在出演中のドラマ「君とゆきて咲く〜新選組青春録〜」(テレビ朝日系)、「くるり〜誰が私と恋をした?〜」(TBS系)が絶賛放送中。「過保護な若旦那様の甘やかし婚」のエンディング主題歌「君という奇跡」が6月12日にリリース。


__井頭愛海(いがしら まなみ)
__2001年3月15日生まれ、大阪府出身。O型。12年に「第13回 全日本国民的美少女コンテスト」審査員特別賞を受賞しデビュー。「おおさかシネマフェスティバル2021」では新人女優賞を受賞。映画「おしん」(13年)で映画初出演。主な出演作に映画「鬼ガール\!\!」(20年)、ミュージカル「るろうに剣心 京都編」(22年)、NHK連続テレビ小説「べっぴんさん」、NHK大河ドラマ「どうする家康」、「波よ聞いてくれ」(テレビ朝日系)、「フェルマーの料理」(TBS系)などがある。

【番組情報】

ドラマ特区「過保護な若旦那様の甘やかし婚」
MBS 木曜 深夜0:59~1:29
TVK 木曜 午後11:30~深夜0:00 ほか
※地域によって放送日時は異なります
※MBS放送後、TVerにて1週間無料見逃し配信、FODにて見放題独占配信

取材・文/山本恵代(TBS・MBS担当) 撮影/蓮尾美智子
(高野)ヘア&メーク/竹川紗矢香 スタイリスト/村井素良
(井頭)ヘア&メーク/高橋有紀(Lysa) スタイリスト/加藤沙季
ジャケット ¥22,000、ドレス ¥24,000、デニム ¥26,000(すべて Bibiy.)、チョーカー ¥3,630(unsheer)、リング ¥16,500(Reflection)、イヤーカフ ¥14,300(warmth)

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