大泉洋「すぐにでも名古屋に引っ越したい」 映画「ディア・ファミリー」の撮影地・名古屋に凱旋

テレビ愛知

俳優の大泉洋さんが、テレビ愛知「5時スタ」に生出演。6月14日(金)に全国公開される映画『ディア・ファミリー』撮影の裏側や、作品への思い、愛知県の印象について語ってもらいました。

人工心臓がつくれない、娘に明かすシーンは胸が痛んだ

――台本を読んだときの印象についてお聞かせください。

「大変感動いたしました。現在も愛知県にお住まいの筒井宣政さんご家族がモデルになっています。自分の命だけでなく、その後に多くの人を救ってほしいという娘の佳美さんの思い。その思いを受け取ったご家族が起こした奇跡のお話です。

特に、ポスターにある『私の命は、もう大丈夫だから――』という言葉。これに尽きると思いました。自分の命がかかっている中で、なぜそのような言葉が言えるのだろうと、知りたいという気持ちもありました」

――実際に娘さんを持つ父親として、宣政さんと重なる部分はありましたか。

「この映画の仕事を引き受けるときに、つらい時期になることは分かっていました。2カ月間演じるということは、その人になって過ごしますから。人工心臓をつくれなくなる、それを娘に伝えなきゃいけないシーンは本当につらかったです。家に帰って娘が寝ているのを見ると、自分たちが過ごす当たり前の時間は、当たり前ではない。1秒でも無駄に生きてはいけない、思い知らされましたね」

明日にでも引っ越してもいい

――名古屋のファンの印象はいかがですか。

「大変温かい目で見ていただきました。『ディア・ファミリー』のイベントを何回もやりましたが、全部雨が降っていました。今日、ついに晴れて『お帰り』という札を持って私たちを歓迎してもらえて感動しました」

――愛知県内各所で撮影が行われましたが、印象に残っている場所やエピソードについて教えてください。

「どこでご飯を食べてもおいしかったなぁ。撮影所の近くにうなぎのお店がありまして、そのうなぎがおいしかったんですが、量がアホみたいな量でした(笑)

本当にすごい量で、マネージャーと2人で行ったんですけど、マネージャーと私でそれぞれ食べて、さらにもう1つのメニューを頼んだんですが、どう考えても2人前くらいあるんじゃないか、という。量が多い、だけど安くておいしい。愛知県って良いですね。明日にでも引っ越してもいいと私は思っていますからね!」

さらに撮影中のリハーサルの一部の紹介も。家族が食事をしているところに、大泉さん演じる宣政が帰宅するシーンですが、台本上にはないやり取りといいます。

大泉さん「お前たち何を食べてるんだ? すき焼き……」
菅野美穂さん「鶏すきよね、牛じゃないから」
大泉さん「鶏とかそういう問題じゃないだろう」
大泉さん「お父さんがいない時にすき焼き食べて…」

大泉洋さん:
「リハーサルだったんで、遊んだんですよね。菅野さんがどこまでもお付き合いなさってくれる方なんです。菅野さんとコントのようなやり取りもしていましたね」

撮影当時を振り返る大泉さんでしたが、ここでインタビュー終了の時間に。すると「もう時間ですか? 押してる? よくそんなカンペ用意してたな、君!」と、スタッフに喝を入れ、笑いを誘う一幕も。最後は視聴者へのコメントで、その場を締めくくりました。

「自分の命よりも、もっと多くの人を助けてほしいと願った娘と、応援し続けた家族の物語でございます。どこか暗い話ではなく、明日何か頑張ろう、もう一歩何か踏み出そう、新しいことを始めよう。と思える希望に満ちた映画なので、どうぞ大切な方とご覧ください。6月14日、映画館でお待ちしております」

■6月14日(金)全国公開 映画『ディア・ファミリー』
舞台は1970年代の愛知県。小さな町工場の経営者、坪井宣政は、心臓疾患によって、余命10年を宣告された娘・佳美のために人工心臓をつくることを決意する。医療の全くの素人である宣政が、人工心臓を完成させることは不可能に近い挑戦だが、有識者や医療関係者を巻き込み、家族に支えられ、無謀ともいえる一大事業に挑戦。残された時間は10年、家族一丸となり、たどりついた奇跡とは――。愛知県で実際に起きたことを基に作られた、家族の絆の物語。

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