「最高の」パスラッシャーとしての再出発を目指すFAのDEエンガーコエ

ヤニック・エンガーコエ【NFL】

ディフェンシブエンド(DE)ヤニック・エンガーコエは2年連続でオフシーズンに新たな所属先を探している。

昨年8月上旬までフリーエージェント(FA)市場に身を置いていたエンガーコエは、最終的にシカゴ・ベアーズと1年1,050万ドル(約16億5,541万円)の契約を結んだ。昨季は素晴らしいものとはならず、13試合でサック4回と、振るわない結果に終わっている。全体的に動きが鈍いまま、シーズン第14週に足首を骨折して戦線を離脱しており、2年連続でケガによるシーズン終了を余儀なくされた。

エンガーコエは現地29日(水)に『SiriusXM NFL Radio(シリウスXM NFLラジオ)』で、チャンスがあればクオーターバック(QB)を追いかけ、まだ十分に戦えることを証明するつもりだと強調しつつ、フリーエージェントであることについてこう語っている。

「正直なところ、具体的なオファーや詳細についてはまったく考えていない。唯一考えているのはもう一度フィールドに立ち、今のゲームで最も激しく闘志を燃やす競争者の1人として再スタートを切ることだ。それだけが頭にある。他のことはその後にやってくる。もう一度、自分の地位を確立して、なぜ俺が最高のパスラッシャーの1人なのかを人々に思い出させることが重要だ。それしか考えていない」

ジャクソンビル・ジャガーズでキャリアを華々しくスタートし、4シーズンでサック37.5回をマークした後、エンガーコエは流浪のラッシャーとしてキャリアを送ってきた。エンガーコエは2020年にミネソタ・バイキングスにトレードされ、わずか6試合でボルティモア・レイブンズに移籍。その後、ラスベガス・レイダースで1シーズン、インディアナポリス・コルツで1シーズンを過ごし、それぞれサック10回とサック9.5回を記録する好成績を残している。

エンガーコエは昨シーズンにあまり活躍できなかった一因として、ベアーズとの契約がトレーニングキャンプの半ばを過ぎてからだったことが影響したとほのめかし、次のように話した。

「すべてが完璧にうまくいくような気がしている。さっきも言ったように、すべてのことには理由がある。神さまは完璧なプランナーだ。結局のところ、俺は自分自身に集中して、どうすればもっと良くなれるかや、去年もっとうまくやれたはずのことに集中している。結局のところ、言い訳はなしだ。ただ、トレーニングキャンプが始まる前に、どこかのチームに所属していたい。自分が望むようなシーズンを送るためには、誰もがトレーニングキャンプを経験する必要があるからね。これはボクサーと同じだと思う。ちゃんとトレーニングキャンプに参加できないと、リングに上がってノックアウトされることもある。だから、すべては準備にかかっている。俺が唯一気にかけているのは、どこかのチームで組織を助け、若手やベテランを支え、スーパーボウルリングを手に入れるために貢献して、素晴らしいエネルギーをそのチームにもたらすことだ」

現時点では、29歳のエンガーコエの行き先は、どれだけの給料でプレーする意志があるかによって決まる可能性がある。エンガーコエの実績やケガからの復帰途上のことを考えると、再び1,000万ドル(約15億7,625万円)の契約を結ぶのは難しいかもしれない。一方で、リーグはいつもクオーターバックをかく乱できる選手を必要としている。

エンガーコエは「いくつかのチームと話し合っているのは確かだ。絶好の機会が訪れれば、誰もが知ることになるだろう」とコメント。

問題はトレーニングキャンプ前にその行き先が決まるのか、それともケガ人が出てから初めて行き先が見つかるのかということだ。

【KO】

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