WRディッグスを欠く2024年シーズンの攻撃プランを練るビルズ

バッファロー・ビルズのジョー・ブレイディ【NFL]

メインターゲットとして活躍してきたワイドレシーバー(WR)ステフォン・ディッグスがチームを離れたため、バッファロー・ビルズはここ数シーズンよりもその役割を分散させることになるが、生産性が落ちるとは予想していないようだ。

攻撃コーディネーター(OC)ジョー・ブレイディは全員がチャンスを得られるようにすることを計画している。

チーム公式サイトによると、ワイドレシーバー(WR)カリル・シャキールは現地28日(火)に「(ブレイディは)いつも俺たちに“全員が(チャンスを)得る”と言っている」と明かしたという。

WRゲイブ・デービスがフリーエージェント(FA)としてジャクソンビル・ジャガーズに移るのを見届けた後、ビルズがディッグスをトレードしたことはよく知られている。ドラフト2巡目の最初にWRキーオン・コールマンを指名したビルズは、シャキールやジャスティン・ショーター、K.J.ハムラーのいるWR陣に、カーティス・サミュエルやマルケス・バルデス・スカントリング、マック・ホリンズ、チェイス・クレイプールを加えている。

新加入の選手が混在していることから、オフシーズンのOTA(チーム合同練習)は、すべてのパーツをどのように組み合わせるかを見極めようとしているオフェンスにとって、重要なものとなっている。

ブレイディOCは火曜日に「それについては本当に意図的にならないといけない。結局のところ、レシーバー陣でジョシュ(アレン、クオーターバック/QB)のボールを試合でキャッチしたことがあるのは1人(シャキール)しかいないようなものだからね」とコメント。

「だから、練習では個人的なものを含めてすべてのレップスで、自分たちがやっていることの裏には、なぜそれをやっているのかという意図がある」

ディッグスはビルズに在籍していた4年間で毎年、ターゲット数でチーム内トップに立ち、どのシーズンも150回以上のターゲット数を記録していた。2023年はスターワイドレシーバーとしては標準以下の結果に終わったとはいえ、ターゲット160回をマーク。2位につけたのはタイトエンド(TE)ダルトン・キンケイドでその数は91回だった。

新加入の選手が入り混じっている中で、ビルズは各レシーバーの長所を生かしつつ、アレンにバスケットボールで言うところのポイントガードのような役割でパスを配分させるつもりだ。

ブレイディは「私が信じている要素もあるはずだ」と述べ、こう続けている。

「だが、それよりも、このフットボールチームに誰がいるのかや、選手たちが得意なことを知りたいし、私たちはそれをしようとしている」

「結局のところ、これはジョシュ・アレンのオフェンスだ」

タイトエンドのキンケイドやドーソン・ノックス、ランニングバック(RB)のジェームス・クックがいることを踏まえると、ビルズには物事をうまく進めるのに十分な武器があると言えよう。コールマンが正真正銘のナンバー1ターゲットになれば、ビルズは一瞬たりとも遅れることなくペースを維持できるはずだ。

オフェンスはアレンが導けるところまで進むだろう。

「このオフェンスはジョシュ・アレンのオフェンスだが、選手が何を得意としているかも重要だ。だから、今は“この選手はこれができるのか? できないのか?”という感じで、いろんなことを試している時期になる。これからも変化を続け、9月には良い感触をつかめているといいなと思っている」とブレイディOCは語った。

【RA】

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