橋本愛、『新宿野戦病院』で宮藤官九郎と3度目のタッグ 英語の劇中ナレーションにも挑戦

宮藤官九郎がオリジナル脚本を手がけ、小池栄子と仲野太賀がW主演を務める7月期のフジテレビ系水10ドラマ『新宿野戦病院』に、橋本愛が出演することが発表された。

宮藤による完全オリジナル脚本作となる本作は、新宿・歌舞伎町にたたずむ病院を舞台に、ホストやキャバ嬢、ホームレス、トー横キッズ、外国人難民などさまざまなバックボーンを持つ“ワケあり”な登場人物たちが交錯する社会の構図を描く救急医療エンターテインメント。

物語は、新宿区歌舞伎町の路地にひっそりと建つ、聖まごころ病院。その土地柄、救急外来を訪れる患者の多くは、貧しい路上生活者や在留外国人、ホストや風俗嬢など、一般の病院と違い、その特殊な“ワケあり”背景を持った患者たちが集う。そこに、突如としてアメリカ国籍の元軍医である謎の女性が歌舞伎町に降臨する。彼女は、軍医経験を持つ女医のヨウコ・ニシ・フリーマン(小池栄子)。やがて彼女は、歌舞伎町で繰り広げられるさまざまな闇を明るく照らし出す存在となっていく。そして、年老いた叔父の病院に勤務する美容皮膚科医の高峰享(仲野太賀)がヨウコと出会い、歯車が動き始める。時代とともに大きな変貌を遂げていく歌舞伎町の中で、ポツリと小さく存在し、取り残されたボロい病院。ネオンを光らせ、人々の欲がうごめく夜の街・歌舞伎町の中で生きる人たちに、小さな病院の光が、ひとつの心のよりどころとして、病院にいる個性豊かな医師たちとともに街に明かりをともしていく。

橋本が演じるのは、NPO法人「Not Alone」の新宿エリア代表・南舞。南は、ピュアな心の持ち主で、困っている人がいると放ってはおけない真っすぐな性格の持ち主だ。“貧しい命も富める命も皆平等”、“人権は保障されるべきだ”という強い信念を持って行動している。物語の序盤でひょんな出来事をきっかけに、小池演じる破天荒なアメリカ国籍の元軍医・ヨウコと、仲野演じるチャラく気取り屋気質の“美容皮膚科”医師・高峰享と出会い、彼らとともに夜の街・新宿歌舞伎町の救済を志すことに。しかし、その信念の強い思いの裏側には、他者には打ち明けられていない“秘めたもの”を抱え続けている。

橋本が宮藤脚本作品に出演するのは、NHK連続テレビ小説『あまちゃん』、NHK大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』に続き、今回が3度目。「またいつかご一緒できたら」と目標にしていた宮藤との再タッグが実現した。小池とは映画『グッドバイ~嘘からはじまる人生喜劇~』(2019年)、仲野とは映画『熱のあとに』(2024年)においてそれぞれ共演歴がある橋本。本作では、物語のシーン転換などに流れる英語の劇中ナレーションにも挑戦する。

橋本愛(南舞役)コメント
宮藤(官九郎)さんとまたいつかご一緒できたらと目標として過ごしてきたので、夢がかなったような気持ちです。宮藤さんの作品で大好きなのは、いつも人間のだめなところ、足りないところ、欠けてるところを、その部分こそ愛おしく、面白く書いてくださるところです。私の演じる舞は、人権第一のNPO法人の代表です。私自身も日々、社会構造により不利益を被っていたり、人権を侵害されている状況を目の当たりにして、なんとか自分にできることはないかと勉強しているのですが、そうして培ったものを少しでも役や作品に還元できるように、また見てくださる方にとって、笑いながらも目を逸らせない作品になるよう、尽力できたらと思っています。
(文=リアルサウンド編集部)

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