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セ・リーグ4位の中日ドラゴンズ。28日に始まった交流戦は、現在1勝1敗です。(5月29日現在)
上位浮上のためには、交流戦での戦いが重要になる中、中日OBの平田良介さんによると、勝ち越すためには「打ち勝つための戦術」が必要とのこと。平田さんが考える2つの戦術とキーパーソンについて解説してもらいました。
平田氏が考える打ち勝つ戦術
中日ドラゴンズの過去5年の交流戦成績を見ると、2020年はコロナの影響で開催なし、2021年は勝ち越し、2019年、2022年、2023年は負け越しです。
――平田さんが現役時代の交流戦の印象は?
「あまり気にしていなかったですね。相手ピッチャーのストレート、速いピッチャーが多くて抑え込まれるイメージが多かったです。勝ち越すためには打ち勝つ野球が重要です」
平田さんが考える「打ち勝つための戦術」は2つ。
1. ストレートを打ち返せ
2. 盗塁の数を増やせ
――1つめは「ストレートを打ち返せ」ですね。
「パ・リーグのピッチャーは、ストレートで勝負するピッチャーが多いです。そのため、打ち返せないと点が取れないと思います」
28日の西武戦では5安打中3本のストレートを打ち返していました。平田さんが考えていたことと、チームで共有していることは近いのかもしれませんね。
「僕のテレパシーが伝わっているのかもしれないですね」
――2つめ「盗塁の数を増やせ」についても教えてください。
「パ・リーグの投手はセ・リーグの投手よりもランナーを警戒していないところがあります。『抑えたらいいんでしょ』と考える投手が多い。そうなると、盗塁のチャンスは増えます」
――28日時点のドラゴンズの盗塁数は12球団最少の13個です。交流戦で盗塁数を増やせば、その後のシーズンに影響があるかもしれませんね。
「いっぱい走ると交流戦明けも警戒してくれると思うので、どんどん盗塁を増やしていってほしいです」
交流戦のキーマンは福永裕基選手
平田さんは、福永裕基選手が交流戦の勝利に欠かせないキーマンといいます。福永選手は2022年ドラフト7位で入団。今シーズンの成績は23試合・11安打・2打点・10四球・1盗塁・打率.268本塁打0・得点圏打率.125です。(5月28日現在)
――福永選手の注目すべき点について教えてください。
「『走攻守』の三拍子そろった選手です。バッティングは広角に長打を打てるし、ファーボールが多い。出塁と打点の部分で期待できそうです。またウエスタンリーグ(二軍)では盗塁もよく走っていたので、一軍でも盗塁を決められるのではないでしょうか」
そんな福永選手に交流戦の意気込みについて聞きました。
福永裕基選手:
「一番の持ち味はバッティングですが、守れないとレギュラーにはなれないと思います。交流戦でチームの順位もすごく大事になってくる期間なので、チャンスを与えてもらったところで、しっかりチームの勝利に貢献できるよう『走攻守』全部でがんばっていきたいです」
――交流戦で福永選手にどのような活躍をしてもらいたいですか。
「スタメンのときはチャンスメイク、打点をしっかりとってもらいたいです。また代打の場合にも結果を出してほしいですね」
楽天戦終わりまでは1敗に?
交流戦の日程と過去2年の対戦成績を見ていきます。日本ハムとロッテに負け越しています。
――楽天戦のあと、日本ハムとロッテ、2カードが交流戦の最後にきていますね。
「ペナントレースで優勝するためには、楽天戦終わりまでは『1敗まで』にしないといけないと思います」
一時は借金が5つあった中日ドラゴンズ。今後の交流戦ではどのような戦いを見せてくれるのか、目が離せません。