「A代表は移籍の可能性が高い選手が多い」U-23日本代表、なぜアメリカ遠征でOA不在?「クラブの監督が決まっていないという状況も」

日本サッカー協会は5月30日、アメリカ遠征を行うU-23日本代表のメンバーを発表。その中にオーバーエイジの名はなかった。

パリ五輪に出場する大岩ジャパンは、アメリカのカンザスシティで、U-23アメリカ代表と国際親善試合の2連戦を実施。6月7日(非公開)と同11日(日本時間12日9時KO予定)に対戦する。

7月のパリ五輪が迫るなか、本番に向けてオーバーエイジの3人を含めた登録メンバー18人に選手を絞り込んでいく。そのなかで、今回の重要な強化試合の選手リストには、オーバーエイジは含まれていなかった。

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会見で山本昌邦ナショナルチームダイレクターは、招集の難しさを次のように語った。

「オーバーエイジの選手は前回もお話したように、これまで長い時間をかけて進めてきました。そのなかでたくさんのは壁がある。個人の五輪に出場したい意思やクラブの了承を得ないといけない。

日本サッカーの成長の証で、A代表は移籍の可能性が高い選手が多い。移籍する選手は、移籍先の了承を得ないといけないし、そこのハードルは難しさを極めている。この選手という確約、五輪に出場できるというところには至っていない。難しい情勢です」

続けて、「その選手が大きなクラブで本当に必要とされているなかで、クラブの監督が決まっていないという状況もあり、交渉が難しくなっている」としたうえで、「ただ扉を閉ざしているわけではないので、メンバー登録期限まで努力をしていきたい。スタッフが求める選手のなかで、選手個人の情勢を見つつ判断していきたい」と述べた。

取材・文●手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)

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