“満天の星” 重度障害者ら楽しむ 岡山・旭川荘でプラネタリウム

旭川荘の入所者らが楽しんだプラネタリウムの投影会

 普段外出が難しい重度障害者に“満天の星”を楽しんでもらおうと、旭川荘療育・医療センター(岡山市北区祇園)で30日、天井を利用したプラネタリウムの投影会が開かれ、入所者らが幻想的な世界に浸った。

 センター内の一室にプロジェクターを設置し、天井に星空を浮かび上がらせた。旭川療育園と旭川児童院の入所者が8グループに分かれて20分ずつ鑑賞。車いすに座るなどして見上げ、星座の数々をはじめ、クローズアップされた火星や土星の映像に見入った。

 旭川児童院に入所する男性(54)は「偉大な宇宙を感じ、うれしい」と笑顔を見せた。同センター医師の陶守真貴子さん(36)は「いつも変哲のない天井ばかりを見ている彼らにとって、天井いっぱいに広がる星空は心に深く刺さったと思う」と話した。

 全国で出張プラネタリウム事業を手がける一般社団法人星つむぎの村(山梨県北杜市)が投影した。31日にも岡山支援学校(岡山市北区祇園)を会場に行う。

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