箏奏で震災犠牲者追悼 妙円寺奉納 6月9日【花巻】

「安寧の祈り」のPRチラシ

 名古屋市を拠点に国内外で活動する箏アーティスト浅井りえさんは、6月9日に花巻市愛宕町の妙円寺で演奏する。陸前高田市出身の詩人照井良平さん(76)=花巻市本館在住=の詩の朗読とともに奉納し、東日本大震災犠牲者の鎮魂を祈り、世界平和を願う。参加無料。

 浅井さんは箏曲千景の会家元の母に師事し、3歳で初舞台を踏み、国内外で演奏活動を行う。作曲した「安寧の祈り」は祈りの曲として国際的に評価され、2023年10月にはバチカンの招聘(しょうへい)を受けて大聖堂で行われた世界平和を祈るコンサートで演奏した。

 花巻市での演奏は、照井さんが過去に同会のステージに出演し、浅井さんのバチカンの招聘に同行して宮沢賢治の「雨ニモマケズ」を朗読するなど、10年来の交流が縁で企画された。当日は浅井さんが大聖堂で演奏した「安寧の祈り」などを奏でる。

 浅井さんは箏を通じて東日本大震災犠牲者の鎮魂を祈るとともに、「バチカンで謁見したローマ教皇フランシスコより『祈りの輪を広げてほしい』との言葉を頂戴した。日本から世界へ安寧の祈りを広げていきたい」と話している。

 演奏会は同寺が主催。午後1時30分開場、2時開演。

© 岩手日日新聞社