4年前、三春町の国道で男女2人を故意にはねて殺害した男の裁判で、最高裁は検察の上告を棄却し、二審の無期懲役の判決が確定することとなりました。発生から5月31日で丸4年となりますが、遺族や被害者の関係者がいまの思いを明かしてくれました。
■平瀬記者リポート
「事件の発生から4年を迎えます。現場の献花台には花が手向けられています」
2人の尊い命が奪われた4年前の5月31日。住所不定・無職の盛藤吉高被告が、三春町の国道で清掃活動をしていた男女2人を盗んだトラックで故意にはねて、殺害しました。
一審の福島地裁郡山支部で行われた裁判員裁判は「死刑判決」を言い渡しましたが、2023年の二審の仙台高裁では「極刑がやむを得ないとまでは言えない」として、一審の「死刑判決」を退け無期懲役を言い渡し、検察が上告していました。
5月27日付けで、最高裁は「死刑は究極の刑罰で適用は慎重に行わなければならない」として上告を退けました。これで、ニ審判決の無期懲役が確定することになります。
被害者2人と一緒に清掃活動をしていた男性は…
■被害者と同じボランティア団体の会長
「裁判員裁判は一体何なんだと。私は本当に不服です。もっと遺族に寄り添った判決を出してもらいたかった」
殺害された男性の遺族は中テレの取材に対し「ただただ悔しい」と述べています。
上告棄却を受け、最高検察庁は「検察官の主張が認められなかったことは誠に遺憾であるが、真摯に受け止め、異議申し立てはしない」とコメントしています。