海自の組織改編「地元の活動は関わりなし」 元防衛大臣の発言巡りむつ市長たちが自民党と防衛省に要望

海上自衛隊大湊地方隊の組織改編を巡る動きです。青森県むつ市や地元の団体が、自民党と防衛省に対し組織の規模の維持や体制の強化などを要望しました。一方、今回の組織改編に地元の活動は関わりがなかったとしています。

今回の要望活動のきっかけとなった元防衛大臣の発言。

【元防衛大臣 江渡聡徳衆院議員】
「今回の法案改正によって大湊の総監部、これがなくなる形になる」
「地域全体として頑張っていこうという盛り上げがなければ、そのことが実を結ばないというある一つの事例になるのではないのかなと思っています」

30日には、むつ市の山本知也市長やむつ商工会議所の内田大輔会頭たちが自民党本部を訪れ、茂木幹事長に組織の改編後も、地元に影響を及ぼさないよう要望しました。

同行した自民党青森県連の津島淳会長は、要望後の取材に対し「新規の要望というステータスで来ているので、一連の報道内容について今回話はなかった」と述べました。

【唐牛樹三郎記者】
「こちらは国会内にある参議院の別館の前です。むつ市の山本市長たちが、これから防衛省に対し、直接要望活動を行います」

そして午後には、山本市長たちが国会内で三宅伸吾防衛政務官に要望書を手渡し、県や地域の活動が少なかったとの報道があったことは誠に遺憾だとしました。

そのうえで、要望書では大湊地方隊の改編後も、現在の定員規模を維持することと体制の強化を求めています。

また、改編後の組織のトップとして海将を引き続き配置することや、護衛艦2隻を追加配備するよう求めています。

要望を受けた三宅防衛政務官は、できる限りの範囲で要望に回答したいと応じました。

【むつ市 山本知也市長】
「県と地域の活動が、そういった改編には関わらないということがありましたけれども、大湊の重要性は変わらないとはっきり政務官からも、昨年大臣からもありましたけれど、変わらないと明言頂きましたので、そのことはきょう伝えられたことは良かったなというふうに感じております」

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