【高校ボクシング|開志学園】インターハイ県予選 目指せ優勝 注目の選手たち【新潟】

高校ボクシング|開志学園

来週、県内で高校ボクシングのインターハイの県予選が行われます。
高校ボクシングのインターハイは、男子が8階級、女子が3階級。ヘッドギアやグローブの着用が義務付けられています。さらに、プロボクシングのルールと大きく違う点として、相手へのダメージの大きさやダウンのポイントではなく、有効なパンチの数で勝敗を競います。

県内にある全国屈指の強豪校で、優勝を目指す開志学園高校ボクシング部。2014年に創部し、近年は毎年、高校チャンピオンを輩出している県内屈指の強豪校です。今年も全国から注目を集めるボクサーがそろっています。

左利きの三國成と、右利きの髙木あい。
東京出身の三國は、去年の県インターハイ決勝で1年生ながら圧倒的な力を見せつけ優勝。ただその後、思うように力を出せないことから、階級を一つ上げる決断をしました。
■三國成さん
「フライ級(49kg超~52kg)だと減量苦で力が入りづらくて、スタミナ面でバンダム級(52kg超~56kg)の方が自分では適正だと思う。」

その決断が実を結び、春の選抜大会では全国ベスト8に。この夏はさらなる高い目標を掲げます。
■三國成さん
「体力面や技術面ではバンダム級になって成長しているので、成長した姿をまずはトップ3に入って、決勝の舞台に立ちたい。」

3年生の髙木あいは、開志学園女子の中で唯一全国大会を経験。得意なパンチは、相手の懐に潜り込みながら繰り出す独特なフックです。
■髙木あいさん
「いろんな打ち方の中で潜り込んでフックとか飛び込みながら、フックは自分の中では一番良いパンチ。」

練習中は常に真剣な表情ですが、普段の高木についてチームメイトに聞いてみると…
■チームメイト
「明るくて元気でいつもかまってくれる。」
■髙木あいさん
「良い子たちばかりで自分も楽しくて良いメンバーに会えたと思う。(県予選で)良い勝ち方ができるように、それを全国につなげられるように頑張りたい。」

さらに今年の開志学園には、すい星のごとく現れたハードパンチャーがいます。その選手が…ウェルター級・増田龍杜。
■増田龍杜さん
「ステップとか結構バスケが生きているかなと思う。」

去年4月、県内の私立高校から転入した増田。前の高校まではバスケットボールに汗を流していました。小学校のころにキックボクシングをしていた経験はあったものの、ボクシングのキャリアはわずか1年余り。ただ春の選抜大会で、全国大会に初めて出場すると強豪を次々と倒し、なんと初優勝。ボクシング界に衝撃を与えました。
■増田龍杜さん
「まさか優勝するとは思わなかった。1年弱だが練習してきたことが発揮できた。」

増田は5人兄弟の末っ子。実は次男の祐士さんは、同じ開志学園で2021年に全国2冠を達成した選手でした。
■増田龍杜さん
「全国2冠している兄だからすごく頼れる。お兄ちゃんに勝てる相手はいないと思っているので、すごく頼れる存在。」

兄に並ぶ2冠へ、インターハイでもチャンピオンの座を狙います。
■増田龍杜さん
「お兄ちゃんよりも圧倒的な試合をして、お兄ちゃんよりも強いぞというところを見せたい。」

今年の開志学園の強さの裏には、新たに加わった指導者の存在があります。
■小林将也助監督
「技術面というよりは試合の組み立て方もっと時間を意識して。」

3月に中学校の教師を退職し、4月から助監督に就任した小林将也さん。大学時代には全日本選手権で準優勝、その実績と経験をもとに子どもたちに指導しています。
■小林将也助監督
「科学的に証明されているような理論などを取り入れて、子どもたちが納得をして練習に取り組むことが一番大事だと思うので、量よりも質でしっかり勝負できるように練習メニューを組み立てている。」

プロジェクターで練習メニューを投影し、選手の目に届きやすいようにしたり、日々のトレーニングメニューも自ら考案するなど、リングなどの設備がない中で工夫を凝らして指導にあたっている小林さん。強くなるためだけではなく、ボクシングの魅力も子どもたちに伝えていきたいと話します。
■小林将也助監督
「いろんな人への感謝を忘れずに活動していくのが一番意味のあることだと思う。ただ強くなるだけでなく、人間として成長できる大事な場と思って私自身も(ボクシングに)成長させてもらったので、そういったところは子どもたちに還元していきたい。」

拳に青春をかける夏。高校ボクサーたちの頂点をかけた戦いが始まります。

高校ボクシングインターハイ新潟県予選は、6月1日から始まり、4日に決勝が行われます。UXではその大会の模様を6月15日午後3時30分から放送します。

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