パナソニックのスチームオーブンレンジ ビストロは「おまかせグリル」で簡単に調理ができる!

パナソニックは、スチームオーブンレンジ ビストロの新製品3機種をこのほど発売した。新製品の庫内容量はいずれも30Lで、2段調理が可能。フラグシップと上位モデルの2機種は同社独自のヒートグリル皿に食材を乗せて、スマホでスキャンすればグリル調理ができる「おまかせグリル」機能を搭載している。

パナソニックのスチームオーブンレンジ ビストロNE-UBS10C

おいしさのクオリティーとテクノロジー、デザインがビストロの3要素

パナソニックが4月に実施したインターネット調査によると、回答者の8割近くが普段の弁当や食事作りに負担を感じていた。また、7割近くはまとめ買いした食材を使ったメニューに悩むことがあると回答。毎日の料理作りでは負担の軽減やメニューの選定に関するニーズが高いことが分かった。

パナソニックのスチームオーブンレンジ ビストロの新製品は、これらの負担や悩みを軽減し、多忙な毎日の中で調理の時短にもつながる機能を搭載している。

毎日の料理作りでは大半が負担や悩みを感じている

ビストロは特定の製品カテゴリではなく、製品を横断したパナソニックのサブブランドという位置づけである。現在、五つの製品カテゴリで展開しており、累計出荷台数は350万台超という。

ビストロはおいしさを追求するテイストクオリティーとおいしさを科学する調理プログラムなどのテクノロジー、室内空間に調和するデザインの三つの要素を兼ね備えた製品と同社では位置づけ、ビストロを冠したオーブンレンジの発売は約2年ぶりだ。

新製品は上位からNE-UBS10C(以下、UBS10C)、NE-BS9C(以下、BS9C)、NE-BS8C(以下、BS8C)の3機種。カラーバリエーションはブラックとオフホワイトの2色だ。

左からパナソニック ビストロの新製品NE-UBS10C、NE-BS9C、NE-BS8。庫内容量はすべて30L

ヒートグリル皿とワンボウル調理で時短調理を実現

スチームオーブンレンジ ビストロには二つの大きな特徴がある。一つは独自のヒートグリル皿。グリル皿の裏側部分が、庫内の下部から放出されるマイクロ波を吸収して発熱。上面からのヒーターの加熱と合わせてグリル皿自体が最高230度まで発熱する。この高温により、グリル皿に乗せた食材をひっくり返さなくてもしっかり焼き上げるというものだ。

ヒートグリル皿はレンジ調理に用いられるマイクロ波を吸収して皿自体が発熱する

もう一つの特徴は、ワンボウル調理。食材と調味料を耐熱ボウルに入れてセットすると、食材の分量や状態に合わせて自動で火力を調整して調理する。鍋やフライパンを使わず、ボウル一つで火加減の設定も不要だ。

このワンボウル調理は、庫内の高精細・64眼スピードセンサーが食材の温度をリアルタイムで検知して、加熱温度・時間を最適化するというものである。

手間いらずのワンボウル調理はセンサーが食材の温度を検知して火加減を自動で調整

ヒートグリル皿によるグリル調理もワンボウル調理も従来かかっていた手間や調理時間を低減し、省手間や時短ニーズに対応した機能といえるだろう。新製品では、この二つの機能がさらに進化した。以下、この進化について紹介しよう。

食材を並べるだけで加熱温度や加熱時間を自動で判断するおまかせグリル

ヒートグリル皿を使った調理は、「おまかせグリル」へと進化した。おまかせグリルはアプリ、または本体で設定する二つの方法がある。アプリを使う場合は冷凍や冷蔵、常温に関係なく食材をヒートグリル皿に並べ、専用アプリのKitchen Pocketを使ってグリル皿を上から撮影。アプリから画像を本体に送信すれば調理を開始する。この設定はUBS10Cのみの対応だ。

食材の温度に関係なく食材をヒートグリル皿に置き、アプリで撮影して本体に画像を送信
加熱温度や加熱時間を設定することなくグリル調理が完成

本体で設定する場合は、表示パネルからおまかせグリルを選び、食材の分量をヒートグリル皿に占める面積の割合で選択。スタートボタンを押すとグリル調理がスタートする。この設定はUBS10CとBS9Cが対応しているが、BS8Cは非対応だ。

本体での設定はおまかせグリルを選択して食材の分量を選びスタートボタンを押すだけ

細かい設定が不要で文字どおり、おまかせに進化した理由の一つは撮影画像の解析が向上したことにある。撮影した画像から食材の量を1%単位で測れるようになり、食材の種類や冷凍、冷蔵、常温という状態も検知できるようになった点が大きい。

もう一つの理由は、グリル機能に加えてスチーム機能が追加された点だ。両面グリル加熱にスチーム加熱が加わったことにより、冷凍と常温が混在していても最適な加熱ができるようになった。また、生の食材だけでなく、焦げやすいタレ漬けの食材を同時に調理できる点もポイントだ。

アプリの進化と加熱方法の追加でおまかせグリルを実現

発売前に開催された新製品セミナーでは、実際におまかせグリルで調理した鮭と野菜のグリルと豚肩ステーキの試食も行われた。

鮭は柔らかく、箸を入れるとすっとほぐれていく。ヒートグリル皿に並べた状態で裏返していないにも関わらず表も裏もしっかりと熱が入り、ジューシー。冷凍のまま解凍せず短時間で調理したとは思えない食感だ。

豚の肩ロースも鮭と同様、表と裏、内側も同じように熱が入り、温度ムラなく加熱されている。同時調理した玉ねぎもふっくらと仕上がり、れんこんはシャキシャキ感があり、冷凍いんげんも固すぎず柔らかすぎず仕上がっていた。

食材をグリルに並べ、写真を撮って送信するだけのまさにおまかせでできたとは思えない焼き加減で、冷凍と常温が混在していながら食材それぞれの食感や味で調理されていたのには驚き以外の何物でもなかった。

試食のメニュー。手前はアプリに配信中のタサン志麻さん監修のたれ

異なる温度帯の食材も一つのボウルで簡単調理

もう一つの進化が、従来機能であるワンボウルメニューだ。新製品のUBS10CとBS9Cでは新たなワンボウルメニューの機能として、「凍ったままワンボウル」と「凍ったままパスタ」にも対応した。つまり、おまかせグリルと同様に食材が冷凍や冷蔵、常温に関係なく一つのボウルに入れて調理ができるようになったのだ。

凍ったままワンボウルは解凍の手間が省け、ボウル一つで後片付けもラク

異なる温度帯の食材が混在しても自動調理が可能になったのは、調理プログラムの改善によって食材の分量や冷凍の割合に応じて、加熱のさらなる最適化が実現できたからだ。

異なる温度帯の食材でもスピードセンサーが食材の温度を測り、火力をコントロール

ただし、3機種がすべてに対応しているわけではない。凍ったままワンボウルで冷凍や冷蔵が混在しても調理可能なのは、UBS10CとBS9Cの2機種。BS8Cは冷凍のみの対応だ。凍ったままのパスタもUBS10CとBS9Cは対応しているが、BS8Cは非対応。購入の際は注意したい。

スチームオーブンレンジ ビストロ3機種の主な特徴

本稿では新機能を紹介したが、スチームやオーブン、レンジなどの調理機能や各種の便利機能はもちろん搭載されている。また、ヒートグリル皿の手入れでは新たに食洗機にも対応となっている。毎日の料理作りや調理の手間を軽減したいという向きに、スチームオーブンレンジ ビストロの新製品は頼もしい味方になってくれること間違いなしだ。

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