生でも加熱してもおいしい「キャベツ」と「レタス」、選ぶならどっち?目的別おすすめポイントをご紹介!

サラダの定番食材といえば、キャベツやレタスが思い浮かぶ人が多いのでは?
どちらも生食で手軽に食べやすい食材ですが、加熱してもおいしく食べられます。

今回は、キャベツとレタス、どちらを買おうか迷ったときにおすすめの選び方について、管理栄養士のゆかりさんがさまざまな点から比較してご紹介します。
いつも気分でどちらかを選んでいた、という人は必見!

栄養価で比較

見た目が似ているキャベツとレタス。
あまり栄養価で選ぶことは少ないと思いますが、じつは大きな違いがあることをご存じでしょうか?

それぞれ含んでいる成分にも違いがあるのですが、一般的なミネラルとビタミンで比較した場合、つぎのようになっています。

レタスの方が断然多いもの
・カリウム
・カルシウム
・鉄
・ビタミンA(β-カロテン)
・ビタミンE
・ビタミンK
・葉酸

キャベツの方が断然多いもの
・ビタミンC

これ以外のミネラル、ビタミンについては差があまり大きくありませんでした。

なお、種類については日本食品標準成分表に記載されているもので比較しています。
キャベツについては一般的な品種、グリーンボール、レッドキャベツを、レタスについては一般的な品種、サニーレタス、リーフレタス、サラダ菜、コスレタス(ロメインレタス)、サンチュとなっていますよ。

全般的にいえるのは、キャベツの中ではグリーンボールが、レタスの中では一般的な品種以外のものがそれぞれの栄養素の含有率が高い傾向にありました。

重さで比較

つぎに、一玉あたりの重量で比較してみましょう。

キャベツの一般的な重量は、1玉あたり1,200g、1枚あたり95gとされています。
それに対し、レタスの一般的な重量は、1玉あたり300g、1枚あたり40gほどといわれています。

この数値は品種や個体差がありますが、そうであっても明らかにキャベツの方の重量が大きいのです。ふんわりと軽めの巻きになっている春キャベツであっても、同じ規格であれば1,000gほどの重さです。

なお、食べずに捨ててしまう部分の割合をみてみると、キャベツは15%、レタスは2%となっています。

それを加味しても、コスパを重視するのであれば、圧倒的にキャベツといえますね。

食べ方で比較

まず、生で食べる場合の食感を比較してみましょう。

キャベツは繊維に沿って切ったり、大きく切るほどよく噛む必要があります。
それに対し、レタスも同じことがいえるのですが、そもそもキャベツよりも水分量が少し多くて繊維がやわらかいため、食べごたえが大きいのはキャベツの方。

つぎに、加熱して食べる場合はどうでしょうか?

いずれも、生の状態に比べると加熱後は1/3ほどのかさに減ります。

違いとしては、やわらかくするまでにキャベツは細く小さく切らないと加熱時間がかかること。
レタスであれば、そもそも葉が薄いので短時間の加熱でしんなりとやわらかい食感にすることができるのです。

そのため、時短で料理をしたいのであればレタスの方がおすすめといえます。

結論

・栄養価が高いものを選びたいのであれば、「レタス」。
ただし、一般的なレタス以外の品種がおすすめ。

・量が多いものを選びたいのであれば、「キャベツ」。
春キャベツよりも、通年見かける一般的なキャベツの方がおすすめ。

・(生食)歯ごたえがあるものを選びたいのであれば、「キャベツ」。

・(加熱)短時間で料理を仕上げたいのであれば、「レタス」。

つまり、どちらもそれぞれにメリットがあるということです。
買うときに悩んだときは、今何を優先したいのか、ということを基準にキャベツやレタスを選んでみてはいかがでしょうか。

■執筆/ゆかり…保育園調理、セミナー講師、出張料理、料理教室、食育サイトの記事執筆など幅広く活躍中の管理栄養士で食生活アドバイザー。1児の母。
編集/サンキュ!編集部

※記事の内容は記載当時の情報であり、現在と異なる場合があります。

© 株式会社ベネッセコーポレーション