経済交流で連携 奥州市と米トーランス市 今秋、協定締結

 奥州市は今秋、米カリフォルニア州トーランス市と経済連携に関する協定を結ぶ方針だ。奥州市出身の米大リーガー、大谷翔平選手(花巻東高出)が同州に本拠地を置くドジャースに移籍し、トーランス市から親書が届いたのがきっかけ。両市では協議を重ね、経済交流を中心とした関係構築を図る方向で進めている。倉成淳市長らが9月下旬から10月上旬にかけて渡米し、現地で協定締結式などの公式行事への参加を計画している。

 トーランス市から親書が届いたのは3月。「大谷選手を応援する共通の思いを持つ奥州市とのパートナーシップの可能性を探りたい」と交流や連携に関する打診があった。両市は事務レベルで協議し、ビジネスを中心とした関係構築を進めたいとする認識で共通しているという。

 トーランス市は、同州ロサンゼルス郡南部にある人口約14万人の都市で、日本企業が多数進出。日系人や日本人駐在員が多く暮らし、日本食レストランや日系スーパーも立地している。奥州市では農産物をはじめ物産などの販路拡大を見込み、輸出を中心とした経済交流を進めたい考え。また、治安が良く、日系コミュニティーが多数存在していることから、継続した交流が見込まれるという。

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