宮ケ瀬の「春の妖精」から生き物まで 相模原・鳥居原ふれあいの館で写真展

展示した花や鳥たちの写真を説明する吉田文雄さん(左)と髙梨淳一さん=鳥居原ふれあいの館

 かわいらしい花や色鮮やかな野鳥など宮ケ瀬湖周辺の生き物を紹介する「The宮ケ瀬写真展」が6月3日まで、湖畔の鳥居原ふれあいの館(相模原市緑区鳥屋)で開かれている。神奈川県立愛川ふれあいの村(愛川町半原)の学芸員吉田文雄さんと、職員の髙梨淳一さんの2人が、宮ケ瀬湖周辺で撮影した64枚を展示している。

 直径5ミリほどの小さな白い花の中心に先端が赤い雄しべがあるハナネコノメは、春を告げる「スプリング・エフェメラル(春の妖精)」と呼ばれる花の一つ。吉田さんは「宮ケ瀬湖周辺にも春に群生する場所があるが、いつの間にか消えてしまう」とはかなげな美しさを表現する。羽を広げて戦う2羽の雄のキジ、大きなナマズを口にくわえたイタチなど、動物たちの生き生きとした一瞬を捉えた写真も並ぶ。

 髙梨さんは、背中などが青いオオルリ、腹などがオレンジのキビタキなど、14種の野鳥を雌雄で展示。雄に比べて雌の姿が地味な理由を「卵を温めることが多い雌が、タカなどに襲われないよう目立たない色彩が多い」と説明文を添えて紹介している。

 吉田さんは「自然の中の生き物の美しさと同時に不思議さを見てもらいたい」と呼びかけた。入場無料。午前9時~午後5時。期間中無休。

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