東山紀之と当事者の会・石丸志門氏「極秘面談の中身」 会見態度に東山から助言も

東山と石丸氏

ジャニーズ性加害問題当事者の会副代表の石丸志門氏が、SMILE―UP.(旧ジャニーズ事務所)の弁護士事務所で、同社の東山紀之社長と面談したことが明らかになった。石丸氏が30日、取材に答えた。

SMILE―UP.の弁護士事務所とのメールのやりとりを行う中で、石丸氏が「東山くんを慰労したい」と伝えたところ、29日に面談が実現したという。

前日28日には、国連ビジネスと人権作業部会による訪日調査の最終報告書が発表されたばかり。文書には「数百人のタレントにまつわる性的搾取と虐待の疑惑に深い憂慮を抱いている」と記され、補償を求める被害者の弁護士費用を被害者自身が自己負担していることなどを問題視している。

東山社長との面談内容について、石丸氏は「報告書で示されている問題点のほかに、補償対象外と通達があった人をしっかり調べてほしいと伝えました。今の補償のプロセスでは、在籍確認が取れなかった人は弁護士の聞き取りを受けます。まるでニセモノを暴くような間違い探しゲームのようです。ちゃんとしたスキームで見極めてほしい」と話した。

面談では、被害者に寄せられる誹謗中傷についても意見を交換したという。

東山社長と言えば、3月30日にイギリスの国営放送BBCで放送されたインタビューの発言内容を巡って騒動になったばかり。それだけに、石丸氏が「お互い誹謗中傷ひどいよね?」と言うと、東山社長から「石丸は、もう少し会見での態度を変えたらいいんじゃない?」と提案される場面もあったという。

石丸氏は「東山社長は補償業務に関して覚悟を決めて取り組んでいるように感じました。誹謗中傷は絶対にあってはならないことで、撲滅しないといけないという認識があることもしっかり伝わってきました」と明かした。

面談が行われた翌30日、SMILE―UP.は公式サイトに「被害者の皆様及びその御家族に対する誹謗中傷はやめてください」というタイトルのお知らせを掲載。その中で、いまだに被害者やその家族に誹謗中傷が続いていることを指摘した上で「弊社は、被害者の皆様及びその御家族に対する誹謗中傷が終息するまでは被害者救済は終わらないと認識しており、上記で掲げた誹謗中傷を含めて、被害者の皆様及びその御家族に対するいかなる誹謗中傷もやめることを、ここに改めて要請します」と呼びかけている。

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