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熊本県の木村敬知事は28日、県内45市町村を自ら巡回して県民と対話する「お出かけ知事室」を6月から始めると発表した。地域振興につなげる狙いで、23日の宇土市を皮切りに、毎月2回程度のペースで開く。
木村知事は、同日の定例記者会見で、経済界有志らでつくる「人口戦略会議」が4月に示した報告書で、県内18市町村を「消滅可能性自治体」と位置付けたことについて、「住民がいる限り市町村が消滅することはない。行政として暮らしが維持できるように支えていく」と語った。
木村知事は対策として、結婚・出産しやすい環境づくりや、移住者を含めた県外からの転入者の増加につながる施策を積極的に推進していくと強調。消滅可能性自治体が県南部に集中したことを踏まえ、「豪雨災害を受けた人吉球磨地域の復興のためにも人口減少問題に取り組むことが最重要課題だ」と述べた。
お出かけ知事室は毎回テーマを決めず、参加希望者に質問したい項目を募る。初回は宇土市民会館大ホールで午後2時から2時間。県のホームページやメール、ファクスなどで申し込める。6月19日必着。傍聴のみの場合は申し込み不要。(樋口琢郎)