「奥会津ねっか」県内初の最高金賞 TWSC2024焼酎部門

(写真左)最高金賞の「奥会津ねっか」(右)と金賞の「ばがねっか」(写真右)洋酒部門で金賞を受賞した「ワールドブレンデッドウイスキー山桜 安積蒸溜所&4」

 アジア最大級の蒸留酒コンペティション「東京ウイスキー&スピリッツコンペティション(TWSC)2024」の焼酎部門で、本県からは米焼酎製造販売「ねっか」(只見町)の「奥会津ねっか」が最高金賞、「ばがねっか」が最高金賞に次ぐ金賞を受賞した。最高金賞受賞は県内では初めて。洋酒部門では笹の川酒造(郡山市)の「ワールドブレンデッドウイスキー山桜 安積蒸溜所&4」が金賞に輝いた。

 大会の実行委員会が30日発表した。国内外から洋酒部門に617点、焼酎部門に215点の出品があり、国内の専門家295人が審査し入賞酒計727点を選んだ。

 カテゴリー別のナンバーワンを決める「BEST OF THE BEST」は6月6日に発表される。

 ほかの受賞酒次の通り。
 ◇洋酒部門 ▽銀賞=シングルモルトジャパニーズウイスキー安積2023エディション、シングルモルトジャパニーズウイスキー安積IPAカスクフィニッシュ、シングルモルトジャパニーズウイスキー安積ピーテッド2023エディション、ファインブレンデッドウイスキー山桜スモーキーエディション(笹の川酒造)963リミテッドエディション―ディパーチャー、ホテリ・アアルトブレンデッドモルトサードエディション(福島県南酒販)▽銅賞=963アクシス、963リミテッドエディション―リボーン(福島県南酒販)

 ◇焼酎部門 ▽銀賞=はなわ燈毬(ひまり)、水毬(みずまり、奥久慈塙蒸留所)

 ねっか「念願かなった」、笹の川「受賞を励みに」

 「ねっか」は、初めての最高金賞となり、代表社員の脇坂斉弘さん(49)は「今まであと一歩で最高金賞に届かず、悔しい思いをした。念願がかなった」と喜びを語った。

 「奥会津ねっか」は、木だるで熟成し、吟醸香とコメのうまみを引き出した。本年度の出品酒は熟成期間を長くしたことで、味と香りがよりまろやかになった。

 同社はコメの耕作放棄地解消や産地振興などを目的に、米焼酎造りに取り組んでいる。脇坂さんは「受賞を励みに、他の米焼酎の品質も上げていきたい」と、酒造りの意欲を新たにした。

 また、洋酒部門で金賞を受賞した笹の川酒造の「ワールドブレンデッドウイスキー山桜」は、ウイスキーの五大産地の原酒をブレンドし、深い味わいとかんきつ系の爽やかな香りが特長。山口哲蔵社長(70)は「ブレンドの技術を評価された。受賞を励みにまた良い酒を造りたい」と喜んだ。

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