東北電力 電気代過去最高 7月標準家庭419円増8855円

 東北電力は30日、7月分(6月使用分)の電気料金を発表した。標準的な家庭で使用する従量電灯B(30アンペア、月間使用量260キロワット時)の料金は6月分(5月使用分)に比べ419円高い8855円となり、現行の燃料費調整制度が始まった1996(平成8)年以降の過去最高を更新した。

 料金算定に反映される平均燃料価格は前月から1000円低い1キロリットル当たり4万8200円となったが、昨年導入された国の補助金(6月分は468円の減額)が7月分から廃止され、料金が上昇することになった。これまでの最高は2022(令和4)年6月~2023年1月の8565円だった。

 東北電力は2024年3月期(2023年度)連結決算で過去最高益となっている。ただ、2020年度には18.5%だった自己資本比率は、前期より4.9ポイント増えたものの15.4%となり、依然として財務状況が十分に回復していない。料金値下げの可能性について同社は「今後の収支や財務、経営効率化の状況を総合的に勘案して検討していく必要がある」としている。

© 株式会社福島民報社