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「常磐もの」と呼ばれる福島県産海産物の代表格ヒラメの昨年1年間の漁獲量は846トンに上り、公表を始めた1969年以降、最高を記録した。これまでの最高は2009年の841トンだった。いわき市で30日に開かれた県漁連組合長会議で県が発表した。
県によると、天然の稚魚の数量が安定して増加していることが要因という。東日本大震災後、中断していた県による年間100万匹の稚魚放流が再開したほか、資源保護のための自主規制として、相馬双葉漁協では50センチ、いわき市漁協では40センチに満たない個体は漁獲しないなどの対策が実った形だ。
平均単価は近年、1キロ当たり千円程度で推移しており、震災前の水準に戻っているという。23年の漁獲金額は8億2700万円で、魚種別で1位となった。
野崎哲県漁連会長は「長年続けてきた取り組みが実を結んだ」とした上で「常磐ものの主力であるヒラメが増えるのはありがたいこと。漁価はこれから付いてくると信じている」と述べた。