ドルフィンズとWRワドルが3年133億円の契約延長に合意

マイアミ・ドルフィンズのジェイレン・ワドル【Adler Garfield/Miami Dolphins via AP】

マイアミ・ドルフィンズはフットボール界で最も高額なワイドレシーバー(WR)コンビがいる場所となった。

『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが現地30日(木)に情報筋の話として報じたところによると、ドルフィンズのWRジェイレン・ワドルが3年8,475万ドル(約132億9,049万円)の契約延長に合意したという。ワドルの契約には7,600万ドル(約119億1,832万円)の保証金が含まれており、平均年俸(2,825万ドル/約44億3,016万円)でトップ5に入る高額なワイドレシーバーの1人となった。このリストには平均年俸3,000万ドル(約47億0,455万円)を受け取るチームメイト、タイリーク・ヒルも含まれている。

ドルフィンズはNFLで最も生産的な2番手レシーバーの1人であるワドルを獲得する余裕があるタイミングで、この延長契約に合意した。ワドルはキャリア最初の3シーズンでレシーブ251回、3,385ヤード、タッチダウン18回をマークしており、3シーズン連続で1,000ヤード以上を記録している。特にヒルとフィールドを共有するときに、ワドルがヘッドコーチ(HC)マイク・マクダニエル率いるオフェンスの中で、いかに重要な存在であるかをドルフィンズは理解していた。

さらに重要なのは、この契約のタイミングだ。ワドルは2025年シーズンまで年俸860万ドル(約13億4,871万円)という手頃な新人契約下でプレーする予定だった。ワドルの年俸は今年4月にドルフィンズが行使した5年目のオプションにより、1,560万ドル(約24億4,760万円)に跳ね上がったが、それでもチームにとっては手頃な額と言える。つまり、ワドルが今週にサインする延長契約が適用されるのは2026年からであり、近年のサラリーキャップの増加率を考慮すると、その頃にはドルフィンズにとってワドルの契約額はやや割安に見える可能性が高い。

この契約は賢明な計画であると同時に、ドルフィンズの将来にとって重要な存在であるワドルへの当然の報酬と言えるだろう。一方で、2024年にルーキー契約の最終年にあたる5年目を迎えるトゥア・タゴヴァイロアの契約状況には疑問を投げかけている。タゴヴァイロアは2023年シーズンにパスヤードでNFLの首位に立ったが、高額な契約延長を受けることが保証された気配はまだない。むしろ、5年目オプションでプレーするタゴヴァイロアにとって、2024年は自らの真価を証明するシーズンとなるだろう。そのため、その間はタゴヴァイロアの協力者であるワドルに対する延長契約が少し気まずいものに感じられるかもしれない。 

一部の意見とは異なり、これらの契約は間違いなくつながっているはずだ。タゴヴァイロアの延長契約(またはフランチャイズタグ指定)はワドルの新しい契約より1年早くキャップに影響を与える。そのため、ジャスティン・ジェファーソンやジャマール・チェイスの大型延長契約が市場をさらに押し上げた後ではなく、すでに7人のワイドアウトが年俸2,300万ドル(約36億0,952万円)以上の新契約を結んでいる、このオフシーズン中にワドルの契約を済ませることは正しい判断だ。そして、もしタゴヴァイロアが高額な延長契約に値しないことになっても——可能性は低いが、あり得ないというわけではない——ドルフィンズは将来のために契約済みの若手トップワイドアウトを保持することになる。

タゴヴァイロアはまだワドルよりも証明すべきことが多い。しかし、ワドルはプロ入り後の3年間で見せたような成果を出し続けることで、タゴヴァイロアが報酬を獲得するのに貢献できる。結局のところ、ワドルが稼げるのはタゴヴァイロアがパスを投げてくれるおかげと言えよう。マイアミではみんなが潤うことができるのだ。

【KO】

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