ヨス・フェルスタッペン、モナコでの苦戦を受けてレッドブルF1は「もう少しレースに集中すべき」と主張

 マックス・フェルスタッペンの父であるヨス・フェルスタッペンは、息子のいるレッドブルF1チームを批判し、F1におけるレッドブルの長期支配の時代が終わる兆しが見られるなかで、ふたたびレースに集中するよう促した。

 レッドブルのF1での支配力は揺るぎないものに見えた。2022年と2023年は完勝し、両年にドライバーズおよびコンストラクターズタイトルを獲得したが、レッドブルにとって潮目が変わってきたようだ。先週末の第8戦モナコGPではフェラーリのシャルル・ルクレールが圧倒的優位に立ち、レッドブルの戦力に陰りが見えた。

 モナコでの週末を通して、マックスはペースに苦戦した。彼の努力は非常に不安定なRB20によって妨げられ、予選は6番手と振るわなかった。決勝日も順位は変わらず、2022年サンパウロGP以来の最悪の結果となった。これにより、フェルスタッペンのチャンピオンシップにおけるリードはわずか31ポイントに縮まった。

 状況は、彼のチームメイトのセルジオ・ペレスにはいっそう厳しいものになった。土曜日の予選は18番手と惨憺たるもので、レースでは1周目にハースのケビン・マグヌッセンと接触し、激しいクラッシュを喫した。

2024年F1第8戦モナコGP クレーン車で撤去されるセルジオ・ペレス(レッドブル)のRB20

 レース後、オランダの新聞『De Telegraaf』のインタビューで、ヨスはレッドブルのパフォーマンスを率直に批判した。

「レッドブルが優勢なマシンを持っていた時代は、もう終わったようだ。彼らは他のことよりも、レースやお互いのコミュニケーションにもう少し集中すべきかもしれない……」

 モナコでのレッドブルの問題は、RB20のサスペンションを順応させられなかったことが軸にあったようで、ストリートサーキットの縁石への対処に苦戦していた。マックスは、この問題は特にモナコ特有のものだが、今シーズン後半に他のコースでも現れる可能性があると警告した。ヨスも、チームは問題の真相を突き止める必要があり、そうしなければフェラーリとマクラーレンにさらに敗北を喫することになるだろうと述べている。

「レッドブルがよい状態に戻るレースは間違いなくあるだろうが、彼らがこのことをどのように解決するのか非常に興味がある。何か手を打つ必要がある。レッドブルはこの問題がどこから生じているのか突き止めることが必要だ。フェラーリやマクラーレンのようなチームが近づきつつあることははっきりしているからだ」

「マックスはまだそうしたことをいくらか隠すことができているが、セルジオ・ペレスとの大きな差はますます明らかになっている」

2024年F1第8戦モナコGP ヘルムート・マルコ(レッドブル モータースポーツコンサルタント)&ヨス・フェルスタッペン

投稿 ヨス・フェルスタッペン、モナコでの苦戦を受けてレッドブルF1は「もう少しレースに集中すべき」と主張autosport web に最初に表示されました。

© 株式会社三栄