水原氏に騙され「騒動に巻き込まれても…」 1014億円の重圧にも大谷が屈せぬワケを200勝投手が指摘

ドジャースの大谷翔平【写真:ロイター】

アダム・ウェインライト氏が主張

米大リーグ・ドジャースの大谷翔平投手は今季、打者に専念してここまで14本塁打を放ち、38打点、打率.330、OPS1.010とナ・リーグ西地区首位を快走するチームで活躍を続けている。名門球団と10年7億ドル(約1014億円=当時)の歴史的契約を結んだプレッシャー、さらに長年通訳を務めた水原一平氏に騙された騒動に巻き込まれる中でも躍動する大谷に、MLB通算200勝右腕は「幼い頃からこの瞬間のために準備して来ていたんだ」と指摘している。

米スポーツ専門局「FOXスポーツ」の番組「The Herd」にリモート出演したのは、カージナルス一筋で200勝を挙げて昨年引退したアダム・ウェインライト氏。同番組公式YouTubeチャンネルに公開された動画内で、ホストのコリン・カワード氏と大谷の活躍について語り合った。

カワード氏がまず挙げたのは水原氏の騒動。「騒動に巻き込まれたにもかかわらず、彼はモンスター級の活躍をしている」とした上で「個人的にはDHも難しい役割だと思っている。次の打席まで座って待っていなきゃいけないんだからね。三振したらその後、長い間待っていなきゃいけないんだから。ロサンゼルスへの移籍はプレッシャー、DHで座っている時間が長い、騒動もあった、それでも活躍していることに驚きはある?」とDH特有の難しさや移籍1年目の重圧も挙げ、質問した。

これにウェインライト氏は「驚きはないよ」と即答。「実は、シーズン前に彼をMVP候補に選びたかったんだ。登板が無かったとしてもね。結局、選ばなかった自分にうんざりしているくらいだ。彼がここまで成功を収めている理由は、世界で最も才能豊かなアスリートだから。そして、ユース年代の時に目標を書き込んでいたからだ」。大谷が高校時代に目標設定を記していた「マンダラチャート」の存在を指摘したようだ。

「幼い頃からこの瞬間のために準備して来ていたんだよ。大きなスポットライトを浴びるのは、まさに彼が求めていたものだ」と主張。「LAは大きなプレッシャーがあるだろうけど、国全体における最大のスターである母国(日本)のためにプレーする時の方がずっとプレッシャーは大きいと思う」と語った。ウェインライト氏は2023年WBCに米国代表として出場。日本との決勝はベンチから結末を見守った。近くで日の丸を背負う大谷を見て、納得させられるものがあったようだ。

THE ANSWER編集部

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