ブガッティ『シロン』、生産終了…最後の500台目が完成

ブガッティ・シロン L’Ultime

ブガッティは5月30日、ハイパーカー『シロン』の生産を終了した、と発表した。2016年から続いてきたシロンの生産が、500台目の完成をもって終了した。

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この最後のシロンは「L’Ultime」と名付けられ、フランス・モルスハイムの職人たちによって手作業で組み立てられた。シロンは、1500psを誇る初の市販車であり、483km/hを超える速度を達成した初の量産車として、その名を歴史に刻んだ。

この最後のシロンは、2016年にジュネーブで初公開された際のデザインを再解釈した「スーパースポーツ」モデル。オリジナルの「アトランティックブルー」と「フレンチレーシングブルー」のカラーリングが特徴で、手磨きのアルミで作られたCラインが交差している。この500台目のシロンでは、ブガッティの「Sur Mesure」チームが、色のグラデーションとシロンが走った場所へのオマージュを取り入れたデザインを施している。

この特別なスーパースポーツは、ブガッティの技術と職人技の進化を象徴しており、フレンチレーシングブルーとアトランティックブルーがシームレスに融合している。フロントとリアの色を反映したカラーホイールや、特別にデザインされたブルーのブガッティ「マカロン」がグリルに収められた。また、ボディにはシロンの伝説を築いた場所やイベントが手書きで記されている。

最後のシロンを祝うため、外装、ホイールキャップ、リアウィングには手書きの「500」が刻まれており、エンジンカバーにも同様の刻印が施されている。これにより、ブガッティの115年以上にわたる歴史と、エットーレ・ブガッティのビジョンに基づくもう一つの500台の傑作が誕生したことが示されている。

シロンの8年間の歴史を象徴するこのスーパースポーツは、フランス国旗がミラーウィングに施され、グリルはアトランティックブルーで仕上げられている。車内には、カーボンファイバーと「ディープブルー」レザーが組み合わされ、手作業でカット、ステッチされたレザーがドアパネルに使用されている。

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