犬の足の状態からわかる『病気の症状』4つ 異常が見られたらすぐに病院へ

犬の足の状態からわかる「病気の症状」

愛犬の足の状態を毎日チェックしている飼い主さんはどれくらいいるのでしょうか。

犬の足には、思わぬ病気のサインがあらわれていることがあります。飼い主が早期に見つけられれば治療に早く繋げることが可能ですし、病気が完治する可能性も高くなります。

いち早く愛犬の足の異常を発見するためには、日頃から健康チェックを欠かさず、実際に足を触ってトラブルがないか確認することが大切です。

足は触られることを嫌がる犬が多い部分でもあるので、愛犬が子犬のうちから少しずつスキンシップを重ね、チェックされることに慣らしておくようにしましょう。

今回は、犬の足の状態からわかる「病気の症状」を解説します。愛犬の足にこれらの症状があれば、すぐに動物病院へ連れて行きましょう。

1.皮膚が赤くなっている

愛犬の足の皮膚が赤くなっている時は、皮膚炎を疑いましょう。

特に足先は犬がストレスなどで舐めて炎症が起きやすい部分です。皮膚炎を治すためには、病院で薬を貰ったり、エリザベスカラーをつけて舐めないようにするなどの対処をする必要があります。

痒みや痛みがあると、犬が舐め続けて症状が悪化して治りにくくなるので、できるだけ早めに対処しましょう。

2.歩く時に足を引きずっている

犬が歩く時に、ひょこひょこと足を引きずっているのも病気のサインです。足を上げてケンケンをしたり、庇うように歩いている時も同様に注意しましょう。

犬が足を引きずるように歩く原因は、異物が足に刺さるなどの外傷の他、主に以下の病気が考えられます。

  • 椎間板ヘルニア
  • 股関節形成不全
  • 変形性関節症
  • レッグペルテス病
  • 骨肉腫

また、高齢の犬は筋肉が衰えて足を引きずるようになることもあります。

見た目だけでは何の病気か判断することは難しいので、愛犬の歩き方がおかしいと感じたら、すぐに動物病院で診察を受けましょう。

3.足が腫れている

犬の足はケガによって腫れることもありますが、以下の病気が原因で腫れることもありますので注意しましょう。

  • 関節の炎症
  • 免疫性介在性関節炎
  • 脂肪腫
  • 骨肉腫

上記の中でも骨肉腫は大型犬に起きやすい悪性腫瘍であり、命にかかわる重い病気です。犬の足の腫れは外から触っただけでは悪性腫瘍かどうか判断できませんので、詳しい検査をするためにも異変を感じたらすぐに動物病院で診察を受けてください。

早期発見・治療が愛犬の命を救うことになります。

4.足に力が入らなくなる

犬は病気による症状で、足に力が入らなくなって歩けなくなることがあります。

足に力が入らなくなるのは神経の麻痺やしびれから起きるもので、このような症状は、主に次のような病気のサインです。

  • 脳腫瘍
  • 脳炎
  • 壊死性髄膜脳炎
  • 脊髄疾患
  • 椎間板ヘルニア

脳や脊髄などにトラブルがある可能性が高いので、愛犬が立ち上がれなくなったり、よろよろと歩いている時はすぐに獣医師に相談しましょう。

まとめ

今回は、犬の足の状態からわかる「病気の症状」について解説しました。

犬の足には、実にさまざまな病気の症状が見られます。犬は体調不良を隠そうとする習性がありますので、症状が軽いうちに飼い主さんが気づくことは難しいかもしれません。

しかし、病気は早期に治療することが大切ですので、愛犬の足の動きを毎日よく観察し、手で触って腫れや傷がないかチェックする習慣をつけましょう。

ぜひこの記事を参考に、愛犬の足の健康チェックを日々やってみてくださいね。

(獣医師監修:寺脇寛子)

※動画・画像がうまく表示されない場合は「わんちゃんホンポ」サイトにてご覧ください。

© 株式会社ピーネストジャパン