「新プロジェクトX」、“子どもたちを救いたい”心臓・血管修復パッチの12年にわたる開発秘話に迫る!

NHK総合で6月8日放送の「新プロジェクトX~挑戦者たち~」(土曜午後7:30)では、まもなく実用化される夢の心臓・血管修復パッチの12年にわたる開発秘話に迫る「技術よ 小さき命を救え~町工場 夢の心臓・血管パッチ開発~」をおくる。

さまざまな分野でひたむきに挑戦し続ける人々の、情熱と勇気を届ける群像ドキュメンタリー「新プロジェクトX〜挑戦者たち」。「心臓・血管修復パッチ」は、去年、厚生労働省が製造販売を承認し、まもなく実用化されるもので、現在進行形のプロジェクトとなる。

日本小児循環器学会の調査によると、心臓の形に異常がある先天性心疾患の赤ちゃんは100人に1人の割合でいるとされ、その中には、幼い頃に手術をしても、その後、何度も手術を繰り返さなければならない子どもがいる。その原因の一つが、手術で使われる心臓や周囲の血管の穴を塞ぐパッチ。これまでのものは伸びないため、心臓の成長に合わない場合、再手術を行って交換する必要があった。そこで「患者の成長と共に伸びるパッチ」を目指し、2012年に始まったのが今回のプロジェクトだ。

開発に挑んだのは、わが子を亡くした大阪の医師と斜陽とよばれた繊維産業を生き抜いた福井の町工場、そして下請けからのSOSに協力を申し出た大手メーカー。生まれてから8倍も大きくなるといわれる心臓の成長に対応できるパッチを開発するという前代未聞の挑戦。困難を極める開発を支えたのは、「再手術をなくし、子どもたちを救いたい」という関係者全員の思いだった。平成から令和のこの12年に行われ、番組史上最も直近に行われたプロジェクトを見つめる。

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