「日本一美しい廃線跡」まさかレールの間から…新世代「ど根性タケノコ」ニョキニョキ生えてきた

日本一美しい廃線跡と呼ばれ人気の観光スポットとなっている鳥取県倉吉市の「旧国鉄倉吉線廃線跡」。ここで、「期待の新星」が現れたという情報をキャッチしました。しかも、かなりの根性の持ち主だということなんですが…

倉吉市関金町にある「旧国鉄倉吉線廃線跡」。

線路や旧泰久寺駅のホームなどが今も残されていて、線路の上を歩くこともでき人気の観光スポットとなっています。

そして、ホームからしばらく歩くと…。

まっすぐ伸びる線路に、両サイドに立ち並ぶ無数の竹。
日差しがさえぎられ、昼間でも薄暗く幻想的な光景が広がります。

倉吉観光MICE協会 塩川修さん
「こういう竹林の中にレールが真っすぐ伸びている。そういう異空間的なところがフォトジェニックなスポットということで、全国からたくさんの観光客に来ていただいています」

SNSで話題となっていたところ、「日本一美しい廃線跡」としてテレビでも紹介されさらに注目を浴び、今では、年間1万人以上が訪れるといいます。

そんな観光名所に現れた期待の新星とは一体何なのでしょうか?

記者 「塩川さん、期待の新星が誕生したとお聞きしたんですが、それは一体何でしょうか?」
塩川さん 「こちらになります」
記者 「これは一体何でしょうか?」
塩川さん 「これはレールの間から新しく生えてきたタケノコになります」
記者 「タケノコ?」
塩川さん 「はい、そうです」

そこにあったのは高さ3メートル以上に伸びたタケノコ。これがさらに成長すると竹になります。

しかし、竹はそこらじゅうに生えています。なぜこれが期待の新星なのか?
理由は生えている場所にありました。

倉吉観光MICE協会 塩川修さん
「(線路の下には)砂利が50センチくらい敷き詰められていますので、かなり踏み固められた状態なんで、普段は竹が出て来る状態ではないんですね」

実はこの廃線跡には普段生えることのないレールの間にすでに2本の竹が生えています。
その光景が通常ではありえないと人気の撮影スポットになっているんです。

観光客
「人工的なもののところに自然のものが入り込んでるといのが、すごいかっこいいですね」

こうして廃線跡の人気を支えてきた2本の竹。
しかし、竹の寿命は長くて35年ほどと言われ、今まさに2本のうち1本にはヒビが入り伐採が検討されています。

すべて無くなるのも時間の問題…関係者は半ばあきらめかけていましたが、4月、塩川さんがレールの間から顔を出す待望のタケノコを発見したんです!

倉吉観光MICE協会 塩川修さん
「正直びっくりっていうのと、やっぱり嬉しさがすごかったですね」

先輩に対し「後は任せて」と言わんばかりに固い地面を突き破り生えてきた「ど根性タケノコ」。

塩川さんは人に踏まれないようにすぐに囲いを作りました。
そして日々の成長を写真に撮り見守り続けています。

倉吉観光MICE協会 塩川修さん
「厳しい環境の中、頑張って頑張って芽を出して伸びてきてくれた竹ですので、温かい目で成長を見守っていただきたい、そんな気持ちです」

待望の新世代誕生!
竹は成長が早いため今年の秋ごろまでには立派な姿になると予想され、関係者は、さらに観光客を呼び込んでくれることを期待しています。

倉吉観光MICE協会 塩川修さん
「何を目当てにと言いますと、やっぱりこのレールの間から竹が伸びる、その風景が有名だよねという形でみなさん来られるので。しっかりと真っすぐに伸びてくれて、この廃線跡の新しいシンボルとして立派に育って欲しい、そんな気持ちでいっぱいです」

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