イスラエル、新休戦案を提示 米大統領が発表 ハマスも「前向き」

Steve Holland

[ワシントン/エルサレム 31日 ロイター] - バイデン米大統領は31日、イスラエルがパレスチナ自治区ガザを巡り人質解放と引き換えに戦闘休止を提案したと明らかにし、イスラム組織ハマスに対し新たな提案に同意するよう呼びかけた。

ハマスは同提案を「前向きに」受け止めていると表明した。

バイデン大統領が明らかにした新たな提案は3段階で構成。第1段階は6週間の戦闘休止で、この期間はイスラエル軍はガザから撤退し、高齢者や女性を含む人質が数百人のパレスチナ囚人と交換される。

第2段階でハマスとイスラエルは敵対行為の恒久的停止の条件について交渉。バイデン大統領によると、交渉が続く限り戦闘休止は継続される。第3段階でガザ地区の大規模な復興計画などを策定する。

バイデン大統領によると、この提案はカタールを通してハマスに伝えられた。

これを受けイスラエル首相府は、政府が交渉担当者にガザ停戦合意を提示する権限を与えたとする声明を発表。同時に「人質全員の帰還とハマスの軍事、政治力の破壊を含む全ての目標が達成されるまで戦争は終結しない」とも表明した。

米当局者によると、この計画では、各段階は42日間続くことになる。

一方ハマスは、イスラエル側が明確に合意へのコミットメントを表明すれば、恒久的な停戦やガザ地区からのイスラエル軍の完全撤退、ガザの再建、避難民の帰還、人質交換合意の履行に基づくあらゆる提案に前向きかつ建設的な態度で対応する用意があるとの意思を表明した。

この立場表明は、ハマスの方針転換を示している。

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