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31日午後2時25分ごろ、神戸市中央区の神戸空港の滑走路に、パイロットらを養成する学校法人ヒラタ学園(堺市)所属の小型プロペラ機が胴体着陸した。3人が乗っていたが、機体からの出火はなく、けが人はいなかった。国土交通省は重大インシデントに認定。運輸安全委員会が航空事故調査官3人を現地に派遣し、1日午前から調査を始める。
同空港を運営する関西エアポートによると、事故発生直後から滑走路を約5時間閉鎖。火災の発生や滑走路の損傷はなかったが、機体が滑走路上を一時ふさいだため、発着の計34便が欠航した。兵庫県警は航空危険行為処罰法違反の疑いもあるとみて、調べている。
同学園によると、訓練用の小型機で、60代の教官と20代の訓練生2人が搭乗。着陸してすぐ飛び立つ「タッチ・アンド・ゴー」の練習中だった。何らかの原因で車輪が出なかったか、着陸時に車輪を出し忘れた可能性があるという。訓練前の機体の点検で異常は確認されなかった。
同学園では5月、関西広域連合が運航を委託したドクターヘリで航空法に違反する不適切な整備をしていたことが判明。28日に国交省大阪航空局から事業改善命令を受けていた。
同学園航空事業本部(神戸市)の担当者は「関係各所に大変ご迷惑をおかけして申し訳ない。これから原因を究明し再発防止に努める」と話した。
発着便の欠航を受けて、空港の出発ロビーには払い戻しを求める人々で長蛇の列ができた。友人と長崎に向かう予定だった姫路市の会社員男性(25)は「搭乗口の放送で滑走路の閉鎖を知った。新幹線に変えてなんとか間に合いそうだが、こんなトラブルは初めて」と困惑していた。