南ア総選挙、与党が過半数割れ 民主化以来初、連立混迷も

南アフリカの総選挙で、ヨハネスブルク近郊の投票所を訪れたラマポーザ大統領(右)=5月29日(共同)

 【ヨハネスブルク共同】南アフリカで5月29日に行われた総選挙(下院、定数400、任期5年)は1日、9割以上の開票所で集計を終えた。与党「アフリカ民族会議」(ANC)の得票率は約40%にとどまり過半数割れが確実となった。1994年の民主化以来初めて。第1党は維持する。アパルトヘイト(人種隔離)の撤廃闘争を主導し、故マンデラ元大統領が率いた名門政党は経済格差や汚職への批判で衰退した。

 下院で大統領を選出するため連立合意は避けられない。新政権の枠組みによっては地域大国である南アの政情が混迷する恐れがある。

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