「社台ファーム鈴鹿」が開所 競走馬のトレーニング施設 三重

【テープカットする吉田代表(左から6人目)、武騎手(同3人目)ら=鈴鹿市伊船町の社台ファーム鈴鹿で】

 【鈴鹿】三重県鈴鹿市伊船町で31日、競走馬のトレーニング施設「社台ファーム鈴鹿」の開所式があり、関係者らが操業開始を祝った。

 北海道千歳市で競走馬を育成、生産する「社台ファーム」(吉田照哉代表)が運営する施設で、関西では初めて。

 移動時間による馬の負担を軽減するため、JRA(日本中央競馬会)が滋賀県に置く競走馬調教施設「栗東トレーニング・センター」から1時間以内の近場で、関西での拠点を検討していた。

 新たな施設は鈴峰ゴルフ倶楽部の敷地の一部、約19ヘクタールを買い取り、自然の形状を生かして建設。各25頭が入廐できる厩舎(きゅうしゃ)2棟をはじめ、1.1キロの直線坂路、1周700メートルの周回馬場などのトレーニング施設を整備した。

 2歳以上の競走馬を対象に、騎乗訓練などレース前の最終調教やレース後の調整などをする。

 将来的には約200頭分の厩舎の整備を計画する。施設の一般見学はできない。

 この日は吉田代表、日本騎手クラブ会長の武豊騎手ら10人が、直線坂路のゴール地点でテープカットをして開所を祝った。

 吉田代表は「構想から10年。関西方面に拠点ができたことは大きい。地元も温かく迎えてくれた」と話した。

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