ラグビー界で初!元代表選手、パリ五輪のレフェリー団に選出 アルカス熊谷所属の公認レフェリーが意気込み

アルカス熊谷の選手らから花束を受け取り、笑顔を見せる桑井亜乃さん(右から3人目)=5月27日、熊谷市小曽根のワイルドナイツカフェ

 日本ラグビー協会公認レフェリーの桑井亜乃さん(34)=立正大学大学院出=がワールドラグビーからパリ五輪のマッチオフィシャル(レフェリー団)に選出されたことを受け、壮行会が5月27日、埼玉県熊谷市小曽根のワイルドナイツカフェで行われた。所属する女子ラグビーチームのアルカス熊谷の選手や関係者から激励を受けた桑井さんは「選手がいいパフォーマンスをできるようにレフェリングしていきたい」と意気込みを語った。

 桑井さんは北海道出身。選手時代はアルカス熊谷で活躍した。2016年のリオデジャネイロ五輪に女子セブンズ日本代表(サクラセブンズ)として出場しており、代表選手としてもレフェリーとしても五輪に出場を果たす世界のラグビー界で初のレフェリーになったという。

 3年前にレフェリーに転向し、リーグワンの埼玉パナソニックワイルドナイツなどの練習に参加し、海外への留学にも挑戦。「自分にプレッシャーをかけ続けた3年間だった」と振り返った。壮行会でアルカス熊谷主将の小出深冬選手(28)は「一緒にトレーニングしてきたので、自分のことのようにうれしい。五輪で活躍する姿を見て、自分たちも頑張りたい」と語った。

 壮行会には関係者ら約40人が参加。市内のエステサロン代表の羽賀登喜子さん(48)は「選手時代から食事を制限するなど、しっかり努力していた。有言実行で、女性が活躍するのはうれしい」と喜びを語った。市内でコーヒー店を営む鈴木洋介さん(42)も「すごく真面目で一生懸命な性格。五輪では桑井さんらしくレフェリングをしてほしい」とエールを送った。

 アルカス熊谷の選手らから花束を受け取った桑井さんは「熊谷には引退してからも世界を目指せる環境があった。選手たちと一緒にトレーニングさせてもらい、いい報告ができてよかった。パリ五輪でも頑張りたい」と話した。

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