「ドンキ文字」POPライターが全国から集結…山陰最大級「メガドンキ」オープンの裏側 あのPOPが生み出される現場に密着

5月28日に鳥取県米子市にオープンした山陰最大級のメガドンキ「MEGAドン・キホーテ米子店」。オープンの裏側に取材班は密着していました。
実は、新店舗オープンに向けて、全国各地のPOPライターが米子店に集結。アイデア満載のPOPを追い込み制作する様子にカメラが迫りました。

オープン1週間前のこの日。
次から次へと発注されるPOPを、すさまじいスピード感で作るPOPライターの姿がありました。

ドン・キホーテといえば、店内を彩る数多くの「POP」が印象的。

ドンキ文字と呼ばれる独特な形の文字やカラフルな色合い、一つ一つ異なるデザインのPOPが客の目を楽しませてくれます。

こうしたPOPを作るのが「POPライター」。
米子店オープンに向け、全国各地からPOPライターが応援に駆け付けました。

POPライター歴20年
Q下書きとかは?「全然無しです。慣れもあると思うんですけど、一応見本もあるんですけど、それぞれ自分の字って分かるんですね」

POPの発注に細かい指定が無いことも多く、使うペンの種類、太さ、色、文字の大きさ、配置など、様々なポイントを考えながら作っているといいます。

POPライター歴20年
「特に筆っていう指定も無いんですけど、筆で書いた方がいいかなって感じと、細かい字はペンで早くぱっと書こうかなと。色んな色を使わずにした方がスッキリするかなと思って」

そして、こちらは米子店で採用された新人POPライターの女性。

新人POPライター
「POPの色の配置や、どのペンでどの文字を太くするかなどが難しいです」

研修を始めてからおよそ2週間。ドンキ文字を習得するため、ひたすらペンを走らせる毎日です。

新人POPライター
「画数が少ないよりは多いほうが難しくて、間に入る線とかを調整して、つぶれないようにしなきゃいけないので」
Qこれだったら「護」という文字とか?
「そうです。つぶれたらダメになっちゃう」

一方、売り場では、POPライターと売り場スタッフによる話し合いが行われていました。

店長
「全体のイメージは祭りのイメージ。祭りの中で一服するみたいな、そういうコーナーにしてほしい中でのPOPです」

発注があったのは、駄菓子や花火などの売り場近くに掲げるPOP。今後ベンチが設置され、ちょっと腰を掛けたり一休みできるような場所です。

POPライター
「ここにおいでよ、みたいな感じにしたいなと思ったんですけど…こっちの言葉で『きてごしない』」
売り場スタッフ
「『きてごしない』そんな言葉もあるんですか」

地元の人に親しんでもらえればと、米子弁を使いたいとのこと。

店長
「米子弁で休むってなんかあったりしますか?」
記者
「休んでいきないやって言いますよね」

店長
「来てごしない、休んでいきないや」
POPライター
「オレンジ、蛍光オレンジで楽しい感じで、形も変えていいですか?」

まさかの…取材班の案が採用されました。

話し合いを重ねる中で、売り場スタッフのイメージとPOPライターのイメージをすり合わせました。

POPライター歴13年
Qイメージ湧きました?「なんとなく。イメージ通りにならないときも結構ありますけど、その都度変わったり」

最初のイメージのイラストから、どんなPOPが出来上がるのでしょうか。

切ったり、書いたり、縁取りしたり、作業することおよそ2時間後、ついに大詰めを迎えます。

最後に文字を貼り付けて、完成です!

そして、売り場スタッフに完成したPOPを渡すと…

「イメージ通りです、素晴らしい」
「お待たせしました、ありがとうございます」
「こんなに早く出来るなんて、ありがとうございます」

POPライター歴13年
「色使いもこれでいいのかなって思いながら考えながら作っています。イメージ通りって言われたのでほっとしたんですけど、作って仕上がるまではすごい不安です」

POPライターや売り場スタッフなどの思いが詰まったドンキのPOP。驚安の商品はもちろん、こうした店内にも注目してみてください。

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