夫が晩酌で毎日ビールを「2本」飲みます。「1本」に減らしたら、どれくらい節約できますか?

ビールを毎日2本飲むと年間いくらかかる?

総務省統計局の「小売物価統計調査」(2023年)によると、缶ビール1本(350ミリリットル)当たりの東京都区部の平均価格は、約195円でした。1日に2本飲む場合と、1本に減らした場合の金額は以下の通りです。

1日:390円
1週間:2730円
1ヶ月(30日):1万1700円
1年(365日):14万2350円

1日:195円
1週間:1365円
1ヶ月(30日):5850円
1年(365日):7万1175円

1週間では1365円ですが、1ヶ月では5850円節約できます。年間で考えると、2本飲む場合は14万円以上の出費になり、おつまみなどを加えるとさらに出費が増えることになるでしょう。

1本に減らすのを1年間続ければ7万円以上節約となる計算で、少しずつ節約を積み重ねると大きな違いになることが分かりました。

ビールの量を無理なく減らすには「一気に飲まずにゆっくり味わって飲む」「ビールと一緒に水も用意して飲む」「代わりに炭酸水を飲む」などの方法があります。

ビールを減らすと得られるメリット

ビールを含め、飲酒は健康面のリスクを上昇させるといわれています。ビールを減らすことは節約になるだけではなく、心と体の健康においてさまざまなメリットが見込めるでしょう。

健康面のリスクを減らす

厚生労働省によると、飲酒は、高血圧やがん、脳卒中などの発症リスクを上げるという研究結果があります。ビールの摂取量を減らすことで肝臓の負担が軽減され、長期的に減らし続ければ、さまざまな病気のリスクを低減できるでしょう。

また、睡眠の質の向上や体重管理にも役立つ可能性があります。

精神面の安定が期待できる

アルコールは体の健康だけではなく、意欲・集中力・記憶力の低下、イライラや憂うつ、不安感などを引き起こし、心の健康にも影響するといわれています。

また、長年の飲酒習慣は脳に少しずつダメージを与えるといわれ、物忘れしやすくなったり、不注意による失敗が増えたりといった悪影響が考えられるでしょう。ビールの摂取量を減らすことで、こうした症状の発生リスクを減らす効果が期待できます。

飲むビールの本数を1日1本に減らすと年間7万円以上節約できる可能性がある

1日に飲むビールの本数を2本から1本に減らすと、1日当たり約200円、年間では7万円以上の節約ができる可能性があります。合わせて、おつまみの量も減らせればさらなる節約効果があるでしょう。

また、ビールの摂取量を減らすことは、経済面だけではなく、心と体の健康面においても大きな利益があります。健康的になることで、将来的に医療費が減る効果も期待できるでしょう。

いきなり1本に減らすのは難しい……という場合は、1日おきに1本にして徐々に減らすなど、できる範囲で挑戦してみることをおすすめします。

出典

e-Stat 政府統計の総合窓口 小売物価統計調査(動向編)表番号1 調査品目の月別価格及び年平均価格【都道府県庁所在市及び人口15万以上の市】 【13】「2021ビール」~「2134ぎょうざ(外食)」2023年
厚生労働省 健康に配慮した飲酒に関するガイドライン (2)飲酒量と健康リスク(3、4ページ)

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

© 株式会社ブレイク・フィールド社