河合優実、声優初挑戦『ルックバック』は「全部頑張った」声を絶賛され照れ笑い

『ルックバック』藤野役の河合優実

女優の河合優実が1日、ユナイテッド・シネマ豊洲で行われたアニメーション映画『ルックバック 』の完成披露舞台あいさつに、吉田美月喜押山清高監督と共に登壇。河合は初となった声優挑戦に「自分に何ができるんだろう」と葛藤があったと明かしながらも「全部頑張りました」とすがすがしい表情で語っていた。

本作は、「チェンソーマン」などの藤本タツキによる読み切り漫画をアニメーション映画化。漫画の才能を認められていた小学校4年生の藤野(河合)が、自分の漫画と同じく学生新聞に掲載された不登校の生徒・京本(吉田)の作品に衝撃を受けたことから、二人に不思議な友情が芽生え、共に漫画制作にまい進する姿を描く。

初となる声優挑戦。河合は、オーディションで選ばれたことは「嬉しかった」と語るも「声優の技術がない自分に何ができるんだろう」と葛藤もあったという。しかし「でもやってみるまで答えは見つからないだろうな」と吹っ切ってアフレコに臨んだというと「これまで自分が培ってきたものや感性を素直にキャラクターに吹き込みました。それが、私ができる精一杯。全部頑張りました」とすがすがしい表情で語っていた。

そんな河合について、押山監督が「河合さんは普通にみんなが想像する藤野の定石に一歩踏み込んだニュアンスを含めるのがとても上手でした。錚々たるメンバーがそろったオーディションで色々な声を聞いたのですが、明らかに輝いていた。声が魅力的でした」と絶賛すると、河合は照れくさそうな笑顔を見せていた。

河合は、自身が演じた藤野というキャラクターについて「最初から藤野に共感しました。自分の子供時代を見ているようだった」と語ると「平たく言うとプライドが高く、人より何かできたとき天狗になりかけて鼻をへし折られるような……生意気な感じ。人としての弱さを愛おしく感じて演じていました」とはにかんでいた。

また「子供のころに抱いていた夢」というトークテーマで河合は「絵を描くのが好きで、物心ついたときから描いていました。このお仕事をする前は、美術方面に進むのかなと思っていたんです」と当時を振り返ると「小学校のアルバムには(将来の夢に)グラフィックデザイナーと書いていました」と明かした。

河合は「心から素晴らしい作品に参加させていただき嬉しいです」と思いを告白すると「押山監督の作品を世界中の方々に観て、見つけていただけることが楽しみです」と期待を口にしていた。(磯部正和)

映画『ルックバック 』は6月28日より全国公開

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