命の外交官財団 カウナスから市長訪問 杉原記念館の活用願う 平塚市

訪問時の様子

リトアニア共和国カウナス市の杉原記念館を運営する杉原「命の外交官」財団のサウリュス・ガルバラヴィチュス氏と、駐日リトアニア共和国特命全権大使のオーレリウス・ジーカス氏らが5月22日、平塚市役所を訪れ落合克宏市長らと意見交換を行った。

平塚市とカウナス市が2023年11月に姉妹都市提携を締結したことを契機に訪問が実現。杉原千畝(1900〜86)は第2次世界大戦中に「命のビザ」で6000人以上のユダヤ人を救った外交官で、カウナス市に置かれた日本領事館(現・杉原記念館)に勤務していた。同記念館はガルバラヴィチュス氏の父親が仲間2人と共に25年前に設立した。当時、一般の人が住宅として使っていたが、3人が住宅ローンを組んで購入したという。

ガルバラヴィチュス氏は「コロナ禍とロシアのウクライナ侵攻によって来場者が減ってしまった」と現状を報告しつつ、「ネット上で館内を立体的に見回せる有料のバーチャルツアーを始めた。海外にいる子どもも見ることができる。平塚市の教育にも役立つはず」と新しい試みをアピールした。落合市長は「平塚市も杉原さんの功績を称えられるような支援をしていきたい」と話した。

プレゼント交換も行われ、リトアニアからは同国の作家による絵画が、平塚市からは相州だるまが贈られた。

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