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◇女子メジャー第2戦◇全米女子オープン presented by アライ 3日目(1日)◇ランカスターCC(ペンシルベニア州)◇6583yd(パー70)
4年ぶりとなる「全米女子オープン」の決勝ラウンドは首位と5打差5位の好位置から。渋野日向子は「きのうも楽しみたいって言ったけど、(緊張で)吐きそうな1日だった」と振り返る。「緊張すると、吐きそうになるんです。いままでも、調子の悪さでもある意味吐きそうだった。でも、いい吐きそうというか、きれいな吐きそうというか…。なんか、すみません(笑)」。久々にさく裂した“しぶこ節”も状態の良さを物語っているのかもしれない。
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1番でいきなりボギー発進。フェアウェイからミスしたアイアンショットがピン奥のラフにこぼれたが、「すげえトップだったんですけど、真っすぐ行ってるからいいやって。いままでは『どこに行ってるショットなん?』みたいな(信じられない)ミスが多かったんで、全然いいじゃんって。その後のアプローチはクソですけど」。オチをつけて笑ったが、即座に切り替えることができたのは、ミスの“質”が上がってきたことも大きい。
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ウェッジショットをピンの根元に突き刺した4番で最初のバーディを奪うと、ティイングエリアが前に出た7番(パー5)は4UTで2オンしてイーグル逃しのタップインバーディ。難しい下りの長いバーディトライから3パットを喫した8番(パー3)の直後、9番のロングパットも大きく右を向いて打たなければならないラインだったが、2打で切り抜けた。「(曲がるラインが残る)横についてしまったので、あれはしゃーないなって。ああいうパットが多いから、耐えるだけだなって」。苦しいシチュエーションを割り切れるたくましさが光る。
ハイライトは後半14番。奥のカラーから10m近い距離を繊細に転がしたボールは、カップをのぞき込むようにして止まった。「もう半分浮いてる感じだったから、待っていたら風に押されました。ラッキー、ラッキー」。待てる上限となる10秒が経過する前にカップへコロン。大歓声に笑顔で応えた。
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ディボットから9Iで「メッチャいいボールが出た」16番、難関の最終18番も3UTでチャンスを作ってバーディ。「アンダー出たらヤバいっす」と話していたタフなコースで、2月「ホンダLPGA」と並ぶシーズン最多7バーディを量産。「66」は首位タイのミンジー・リー(オーストラリア)とともに3日間のベストスコアとなり、「悔いのないラウンドができた」とうなずいた。
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通算3アンダー4位まで浮上し、3人が並走するトップとはわずか2打差。「まさかこの位置で戦えるとは思っていなかったから、楽しみたい。この位置にいると勝ちたい気持ちもすごく芽生えてくる。悔いのないプレー、見ている人に楽しんでもらえるようなプレーをしたい」。クラブセッティングを見直し、復調したショットに裏付けられたワクワク感。見せ場の連続ともいえる18ホール。メジャーの大舞台で光り輝く渋野が戻ってきた。(ペンシルベニア州ランカスター/亀山泰宏)