モペッドは自賠責保険加入が必須「増加傾向の事故」で取り返しのつかない事態を招く恐れも!?

TOKYO FMのラジオ番組「ONE MORNING」内でお送りしている「JA共済 presents なるほど!交通安全」。今回のテーマは「モペッドの正しい利用」について。モペッドを走行するときの注意点を紹介しました。

※写真はイメージです

◆モペッドの正しい利用法を知ろう

「モペッド」とは“モーター”と“ペダル”をミックスした造語で、タイヤが太く、電気モーターとペダルがついていて、電気モーターだけでも人力でも走行できる二輪の乗り物です。

インターネットで5~20万円で買えることもあり、近年は都市部で若者を中心に乗る人が増えている一方で、モペッドによる危険運転に対して警察が問題視し始めている現状もあります。

なかでも危険なのが、歩道でのモペッドによる暴走です。NPO法人 自転車活用推進研究会・理事の疋田 智(ひきた・さとし)さんは、「“モペッドは自転車だから歩道で走ってもいい”と誤認識で走行し、結果的にベビーカーと衝突したり、お年寄りを突き飛ばしたりするといった事故が起きています」と解説。

基本的に自転車も歩道の通行は禁止されていますが、そもそも、モペッドは道路交通法上“原動機付自転車”として扱われます。そのため、出力が600Wあるものは「原付一種」で白ナンバープレート、1,000Wまでは「原付二種」でピンクのナンバープレートをつけなければいけません。

ほかにも、ストップランプやウィンカー、バックミラーなどを装備し、自賠責に入ったうえで乗るべきものです。しかし、街中で見かけるモペッドのほとんどは法令違反に該当します。

そして、モペッドで人身事故を起こしてしまった場合、責任の比率はほぼ100%モペッド側になります。さらにはモペッドで人の命を奪ってしまった場合、今の利用者は自賠責や任意保険に入っていないことが想定され、自転車ではないので、自転車保険に入っていても保険金はおりません。そうなると、膨大な損害賠償金の全額を自費で支払うことになります。

破産法では、故意や重大な過失がある場合には免責が効かないことを明示されているため、賠償金は一生ついて回ることになります。全額支払うまでは収入の4分の1を差し押さえられ、金利もつきます。

このように、モペッドを無保険で乗り回すと、取り返しのつかない事態を招く恐れがあります。モペッドに乗っている方は法令に則って正しく安全に利用しましょう。また、身近にモペッドを利用する人がいる場合は注意喚起をしてあげましょう。

<番組概要>
番組名:JA共済 presents なるほど!交通安全
放送日時:毎週金曜 7:20~7:27
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/koutsu/

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