きょうも引きずる2日目トリ 西村優菜は”悪夢”払拭へ「その記憶を忘れずに」

西村優菜はキッカケをつかんだ3日目となった(撮影:ALBA)

<全米女子オープン 3日目◇1日◇ランカスターCC(ペンシルベニア州)◇6583ヤード・パー70>

2020、22、23年に続く4度目の全米出場で、初の決勝ラウンドを戦った西村優菜。3日目に「72」をマークしてトータル9オーバー・39位タイに浮上したが、その表情は曇りがちだった。

2日目は「(カットラインは)いっても6(オーバー)かなと思う。7だと届かないと思う」と予選落ちを覚悟しながらのラウンド。結果的にカットラインは8オーバーまで下がり、諦めかけていた決勝へ駒を進めた。

ただ、「正直複雑というか…。 自分がいいプレーをして通ったわけではないので。情けないプレーをした自分が許せなかったですし、他力本願というか、他人の結果を待ったうえでだったので」と失意の予選通過となった。

その借りを返したい3日目は、出入りの激しいゴルフを展開。「前半はショットが荒れていた。フェアウェイにはラッキーでヒットしてたところもあったんですけど、当たりが良くなくて…」と納得のいくプレーとはいかず、結果は4バーディ・4ボギー・1ダブルボギーだった。

「きのうの5番から引きずっている」という苦い記憶がフラッシュバックする。2日目の5番パー4で、ティショットを左のブッシュに入れると、トラブル続きでトリプルボギーとした。「(感触が)良かったのに、いきなりああいう球が出てしまったので。ちょっと正解が分からなくなった部分があった」と悪いイメージを払拭できずにいた。

それでも「後半は少しマシになったかなと思うんですけど」と、終わってみればフェアウェイキープ率は78.5%と初日から右肩上がり。また、上がり2ホールでは「いいスライスラインが入ってくれた」と連続バーディ締め。「18番は苦手なイメージがあるんですけど、ティショットとセカンドの5番ウッドですごくいいショットが打てた。その記憶を忘れずに、練習場に行って練習したい」と最後の最後でいいキッカケをつかむことができた。

ショットに不安を抱えつつも、光明が見えたラウンド。最終日に向けて「予報では風向きが逆になるので、少しコースの雰囲気も変わる。しっかり準備をして、いいプレーができるように頑張りたいです」と意気込んだ。諦めかけて手にした週末への切符。「この2日間に感謝してプレーしなきゃなと思います」。大舞台の決勝で戦える喜びを噛みしめている。

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