山を駆け川下り 花巻、北上でアドベンチャーレース

手作りのいかだでイギリス海岸を出発するはなまきアドベンチャーレースの参加者

 花巻市と北上市で1日、チーム制のアウトドアスポーツ複合競技「はなまきアドベンチャーレース」が開かれた。北海道から福岡県まで県内外14チーム、総勢41人が参加し、自転車、ラフティング、トレッキングを駆使して両市内を巡り、チェックポイントで得点を競った。

 花巻市地域おこし協力隊の坊迫舞香さん(30)らHIU春合宿in岩手実行委員会の主催で、開催は初めて。10~50代の参加者が2~5人でチームをつくり、花巻市湯本の花巻温泉を出発点に、同市上小舟渡のイギリス海岸、北上市憩いの森など四つの関所を通過し、地図を基にチェックポイントで与えられたチャレンジをクリアして得点を重ねながら、ゴールのザ・キャンパストロイカの森(同市稲瀬町)を目指した。

 午前9時にスタートし、ゴールリミットは午後5時。「わんこそば」を食べた杯数や、メジャーリーガー大谷翔平選手(花巻東高出)の二刀流を体験して打ったホームランの数など34のチェックポイントが設けられ、ルート設定やどのチェックポイントにチャレンジするかはチームごとに決めることができるため、走破距離は最短で30キロから最長で84キロにもなった。

 ラフティングは、北上川のイギリス海岸から花巻南大橋までの約4キロで、地元産の竹を使った手作りのいかだで下るエキサイティングな川下りに挑戦。参加者は「人生で毎年三つの初めての体験をすることを目標にし、アドベンチャーレースはその一つ。山を歩き、川を下り非日常的な体験ができるところがいい。こうやっていかだを作るのも初めて。良い思い出になる」と話していた。

 坊迫さんは「天候に恵まれ無事に開催することができた。レースがきっかけで初めて花巻市を訪れた人も多い。花巻の自然と文化を感じてほしい」と話していた。

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