クマの人身被害抑制へ「対策協議を」 夫婦が重傷負った被害受け、きょう山本知事に緊急要望書提出 群馬・安中市

 群馬県安中市松井田町土塩で5月31日に民家へ侵入したクマに襲われ、夫婦が重傷を負った被害を受け、安中市は3日、山本一太知事に対し、クマによる人身被害抑制に関する緊急要望書を提出する。抜本的な被害防止策を協議していく中で、県の支援を受けながら対策を強化する必要があると判断した。

 要望書には、山林や河川でのクマの移動を遮断、抑制する対応策を盛り込む。県を中心に関係機関と連携したクマ出没時の対応マニュアル作りなども想定する。岩井均市長が山本知事に直接手渡す予定。

 岩井市長は「極めて重大な事案が発生してしまった。緊急的な対策と中長期で行う対策をしっかりと協議することが大切だ」と話している。

 今回被害に遭った民家の敷地内にはミツバチの巣箱があった。市はクマの好物とされる巣箱などを住宅地周辺に設置しないことや関係法令の順守を呼びかける注意喚起を始めた。

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