【バレーボール】石川祐希&高橋藍合流で…ファン垂涎 NL運営が用意した「カメラマン体験プラン」

公開練習を行った男子代表の石川祐希(左)、高橋藍(中)、西田有志

受け入れ態勢は万全――。4日に開幕するネーションズリーグ(NL)予選ラウンド男子第2週福岡大会(北九州市・西日本総合展示場)を前に、日本代表は2日に報道陣へ練習を公開した。会場では、人気と実力を兼ね備える主将・石川祐希(28=ペルージャ)、高橋藍(22=サントリー)らを目当てに出待ちする女性ファンの姿もあり、開幕後には大フィーバーが起こる気配だ。これを想定し、運営サイドは抜かりなく準備を進めている。

ダブルエースが帰ってきた。3勝1敗で終えた予選ラウンド第1週ブラジル大会で不在だった石川と高橋は、5月31日から練習に合流。この日は実戦形式などを通じて、連係面を入念に確認した。石川は「コンディションは問題ない。僕と高橋選手が合流したばかりなので、まずはそこをしっかりと合わせたい」と意気込んだ。

前回大会では主要国際大会46年ぶりとなる銅メダルを獲得。今夏のパリ五輪で金メダルを手にした1972年ミュンヘン五輪以来、52年ぶりの表彰台を目指すチームの人気は、右肩上がりだ。約8000席用意された今大会の日本戦のチケットは現時点で完売。追加販売は、会場のスペースを確保できるか否かを含めて調整している。

連日満員が予想される中で〝珍しいチケット〟の売れ行きも好調だ。運営サイドには複数のファンから「望遠レンズで撮影できますか?」との問い合わせが届くなど〝推し活〟にいそしむファンにとって、写真撮影は必須案件。そんな需要を見込んだ運営サイドは「カメラマン体験プラン」を企画した。

運営関係者は「コート脇のエキサイトシートでプロのカメラマンが使用する一眼のカメラを使って、アドバイスを受けながら写真を撮ることができる。ご自身で撮影した写真は、終了後そのままSDカードでプレゼントします」と明かした。

会場での混雑対策にも余念がない。別の運営関係者は「来場者の8割ほどが女性ファンになると思う」との予測から、不足が懸念される女子トイレの増設を決断。同関係者は「日本の試合時は、一部の男子トイレを女子トイレに転用する。張り紙などを貼って周知したい。普段の大会でも女子トイレは混みやすいですからね」と説明した。

より多くのファンが会場を訪れ、快適な観戦環境が整えば、応援にも力が入り、選手がより力を発揮できるのは間違いない。日本代表が目標に掲げる前回大会の銅メダルを上回る「決勝進出」に近づいていくだろう。

高橋は「決勝にいくことで五輪のイメージを持ちやすくなると思う。決勝に対するイメージを持つことが非常に重要だが、そこにいくイメージがまだ自分たちにはない。勝っていくために何が必要かをそれぞれの選手が感じることが大事」と強調した。

NLの結果を引っさげ、パリ五輪でのメダル獲得となるか。まずはホームで、さらに勢いに乗っていくことが重要になりそうだ。

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